と言っても、CD制作の話ではありません。服です。
コンサートを伴う旅支度には、ステージ衣装が必ず入っています。
季節や雰囲気に合わせたり、前回と重ならないようにするなど、服のチョイスにも結構気をつかいます。
そして、複数回の公演が続く旅の時は、スーツやタキシードが何着も入り、トランクは一気に重たくなります。
布ものってかなり重たいんですね。
そこに靴とか日用品とか様々なものが加わり、総重量が30kgを超えることがあります。
スーツケース自体も、度々のフライトで傷みやすく、あまり長持ちしません。
重たい荷物には慣れましたが、ひとつ困っていることがあります。
それは終演後のタキシードの収納です。
終演後がホテルステイならば、ハンガーで吊るした状態のまま持ち帰り、自分がシャワーを浴びるよりも先に衣類の手入れをします。
そのホテルに超短時間仕上げのプレスサービスがあればいいのですが、それはよほどの高級ホテルだけですし、終演後の時間にはまず対応していません。
終演後がステイでなく、長距離移動での帰宅の場合は、やむを得ずスーツケースに収納しますが、ステージで汗を吸ったまま入れると、帰るころには雑巾のようにシワになってしまいます。
すぐにスチームをあて、丁寧にメンテナンスしますが、開演前にビシッとしていたタキシードが見るも無残にヨレヨレになっていると、まるで消耗した自分の姿を見るようで悲しくなります。