ピアノレッスン

新潟市より少しばかり北上し、山形県にもほど近い新潟県村上市に来ています。
村上は鮭と堆朱で名高いばかりでなく、町屋の風情を残した地域や、いにしえより伝わる雛人形、そして日本海に沈む夕日が眺められる瀬波温泉などが全国に知られている観光の町です。最近は、ブランド牛「村上牛」の人気も高まっています。

今回この町を訪れたのは、こうした名物をめでる観光のためではありません。こちらもまた、コンクールを目前に控えた若き音楽家たちに稽古をつけるためにやって来ました。

この地に教室を持っている石原美登里先生は、何を隠そう私の後援会の事務局長を務めて下さっています。後援会ですので、なにもかもがボランティア。私の音楽をより広く、そしてより多くの方々にお届けしたいという一心で、面倒な業務に勤しんでくれているのです。

そんな美登里先生の教室に通う子供たちは、先生に似てとても聡明で努力家です。これまでにも何度か私がお伺いして稽古をしてきましたが、ひとりの例外もなく礼儀正しく、呑み込みが早いことに、毎回深く感心します。

でも、美登里先生の教室ではエレクトーンは教えていません。全員がピアノを習っています。なので、当然、私が指導するのもピアノで、今回はソロと連弾合わせて10組13人に稽古をつけました。前回と比べると、全員が順調に成長しており、その演奏から伝わってくるものがより鮮明になっていましたし、私が要求する抽象的なニュアンスのことも、前回よりはるかに理解できるようになっていました。

私はピアノ指導のプロフェッショナルではありませんし、厳密にいえばエレクトーンもプロの指導者とはいえません。でも、楽器演奏のテクニックは美登里先生から十分な指導を受けているわけですから、私はプロの音楽家として、楽器の枠を超えた音楽の本質のようなものにフォーカスして指導するようにしています。

なので、エレクトーンでもピアノでも、極端にいえばどんな楽器であっても、その演奏をより洗練させるためのアドバイスは可能です。今日稽古をした皆さんも、きっとモチベーションが上がって、これまで以上の成果を見せてくれることでしょう。次回また会う日がとても楽しみです。

稽古の後は、美登里先生と神田将後援会新潟支部長とともに、教室の近所にある郷土料理店で、夕食をしました。10組の稽古の後なのでとてもお腹が空いていましたが、もう遅い時間なので軽めの内容でと思いつつも、支部長のおススメで村上牛膳を。もちろん牛肉は大満足の美味しさでしたが、さすが米どころ新潟、白いご飯が実に素晴らしい味でした。

そして宿に着いたのは22時半。瀬波温泉の旅館ですが、どうも館内はガラガラの様子。立派な旅館なのにもったいないです。荷物を片付けたら早速温泉浴場へ向かいました。最上階にある大浴場には、村上市街を一望する露天風呂もあります。イスやオケがきちんと整列していますし、ゴミのひとつもないところを見ると、どうやら私が今日の一番客のようです。もしかして、男は私しか泊まってないのかもしれないと思いました。

瀬波温泉は源泉温度が高いことで知られています。温泉独特のにおいがほんのりする私好みの湯に、貸切気分で飽きるほどつかったおかげで、連日の疲れはどこかに吹き飛んでしまいました。

早速ブログを更新しようと思いましたが、残念ながらこの旅館ではインターネットが使えませんし、WiMAXも接続できないので、更新は明日の新幹線車内で実行することにします。