新潟での五日間

先週は新潟で5日間を過ごしました。前半はオペラ「カルメン」のオーケストラ役を、後半は久しぶりにレッスン三昧の週末を。たくさんの仲間たちに囲まれながら、にぎやかで楽しい毎日でした。

カルメンは、アンサンブルヴォーチェの皆さんと。本来なら多数の出演者が必要なグランドオペラを、12人の歌手で演じ切る凄腕ぞろいのチームです。オーケストラの代わりにピアノの演奏で上演していたところに私が加わって今のスタイルに。最少人数で最大の効果を発揮するドリームオペラです。

エレクトーンひとりでも演奏可能ですが、アンサンブルの絶妙な掛け合いには、ふだんの稽古から密接に関わっているピアニストがいる方がベター。まさに阿吽の呼吸が聞き手にもバッチリ伝わるアンサンブルに仕上がっています。舞台セットもシンプルながら非常に効果的。どこをとっても無駄がありません。

歌手たちは場当たり中

ただ、私が加わることで完璧なアンサンブルを壊しているような罪悪感もありました。みんな気持ちよく受け入れてくれているけれど、やっぱりどこか自分だけダイバーシティな感じがあるんですよね。

レッスンは新潟からさらに北に向かった村上で。希望があれば行きますよという軽い気持ちだったので、2~3人かなと思っていたら、17人も希望してくれて、1泊して二日間に分けてレッスンをしました。終日のレッスンは昨年の8月、和歌山での最終レッスン以来です。

こどもから大人まで、それぞれに個性豊かな皆さんが集まりました。でも、共通しているのは皆さん本当に音楽が好きで、熱心に取り組んでいるということ。素直な気持ちで鍵盤に向かっているのがよくわかります。私も初心を思い出し、弾く歓びを取り戻すことができました。そして、私は指導には向いていないけれど、音楽のことを誰かに伝えたくて仕方がないんだと気づきました。

村上の海岸

さて、明日からまたしばらく単独行動の旅です。最初は飯田。2005年12月以来ですので、ほぼ12年ぶり。その時も高速バスで行ったと日記に書いてありますが、記憶がまったくありません。覚えていないということは、再び初めての体験ができるというわけですね。行ってきます。