切れた腕時計

せっかくの日曜日なのに、今日はあまりいい一日ではありませんでした。人との意思疎通がうまくいかなかったり、準備していたものが台無しになったり。そんな時は無理に抵抗しないで、歯車が合うのを待つのもひとつの手ですね。

ひとつショックだったというか、不吉な予感をもたらしたのは、私の人生で半分以上の時間を共にしてきた腕時計のベルトが切れたこと。それは革ではなく金属製なので、まさか切れるとは思っていませんでした。

でも、ベルトが切れた後も、腕にぴったりと着いていたので、知らないうちに外れて紛失することは免れました。しかし、早速修理に出したところ、数十万も掛かると聞いてびっくり。ちょっと考えてしまいます。

それから、目前に迫った中国公演のスケジュールも二転三転し、今もなお定まりません。4月3日の上海公演はがっちりと決まっていますが、その前後に北京、天津、福州、西安と続く予定だったものは、次のチャンスを待つことになりそうです。

そんな中、中国の皆さんからは、今の日本に対して、とても温かいエールを送ってもらっています。中国の皆さんは、日本の人々の忍耐強さや冷静さ、お互いを思いやる気持ちに、深く感銘を受けたと言ってくれています。

私がこの時期に中国で公演をするということは、ある意味、中国の皆さんから送られたエールへの返礼に、日本を代表して行くというニュアンスもありますので、精一杯の演奏をお届けしようと思っているところです。

さあ、くよくよしていられませんね。これから楽器に向かって、最終調整に入ります。