連日の集中稽古。人に会うこともないので、必然的に会話もなく。これなら都会でなくても生きていけそうですが、こんな日常こそが都会的なのかもしれません。公園に一羽のカモ。なんだか気が合いそう。
さて、7月7日のグローリアはだいぶいい感じになってきました。ひとりで弾いていても気持ちがいいですし、ちょっとした余裕もあります。
先週末は弾くのに必死で、合唱団と合わせても緊張で先走った演奏になってしまいましたが、今は落ち着いて細部まで行き届いた弾き方になり、なんとなく色香も加わって来ました。
テンポは同じでも、細部が練れているのといないのとでは、伝わる風格がまったく違います。コンクールを控えて仕上げ段階に入っている人も多いと思いますが、ある程度のめどが立ったら、とにかくディテールを磨き上げるようにしましょう。
クレッシェンドひとつを取っても、単に音量のコントロールに終わらせずに、音楽を有機的に彩ることができるまで、何度も繰り返しやってみる価値があります。
7月7日のことが心配でなくなったところで、7月22日に渋谷で開催するコンサートの台本が届きました。シンプルな日本の歌を軸に、美しい世界を紡ぎます。
台本を読んでいると、なんと素敵なコンサートだろうと胸が躍りますが、編曲などは私の手に掛かっているわけですから、傍観者的期待感に浸っているわけにはいきません。完成までの段取りを早急に決めたいところです。
渋谷の次は名古屋でのランチ付き演奏会。こちらもソロの他、歌とのアンサンブルがあります。すでにレパートリーの曲ばかりですが、せっかくなのでもう一度ゼロから編曲し直すつもりです。
7月の演奏会はこの3つだけ。クローズイベントもありませんので、じっくりと腰を据えて準備が出来ます。これまでは本番に追われてばかりで、正直、どこで妥協するかという、苦しい判断の連続でした。
こうして丁寧な準備ができる環境になると、気持ちにゆとりが持てますし、自信も湧いてきます。これからは数より質と決めてから1年以上経ちますが、やっとペースがつかめるようになって来ました。