10月23日、兵庫県宍粟市にて第九コンサートが開催されました。合唱団の人数、予算、開催目的など、さまざまな条件を考慮しながら、主催である宍粟労音にとって最もよい成果をもたらせるよう、「第九とはこういうもの」という固定概念から一歩離れ、できること、やりたいことを形にしたのが今回のコンサートです。ベートーヴェン大先生もびっくりの第九になりましたが、評判は上々。私も気分よくスカッと弾くことができました。
何より嬉しいのは、合唱団の皆さんが生き生きと輝いて、惚れ惚れするほどカッコよかったこと。決まりでマスクを外せなかったのが残念ではありましたが、女性はピンク、男性はグレーで揃えたマスク越しの表情からも、気持ちよく歌っていることが伝わってきました。
宍粟労音の演奏会には9年続けて出させてもらい、第九は4回目です。長い付き合いだからこそ大胆な提案もできますし、信頼して受け入れてくれるのだと思います。稽古の時には蜂たちが、楽屋には蚊が、舞台にはブヨがと、虫たちも賑やかな宍粟。楽屋に用意される手作りランチも楽しみのひとつ。コンサートホールがピクニック広場のようです。そんな野外広場でのコンサートのように、のびのびとしたひとときでした。