ホテルイルクオーレなんば Twin Room
Hotel Il Cuore Namba
2008.10.04(土)
大阪市浪速区
楽-3

フロントロビー
 
スタイルのあるビジホ ホテルイルクオーレなんばは、ホテル&アソシエイツという関西の運営会社が手掛ける、イルモンテ、イルグランデに続く3軒目のデザイン系ビジネスホテルである。これらはイルシリーズと呼ばれ、スタイルのある個性的な雰囲気と、このクラスにしては上質な空間とアメニティを提供している。

立地にも恵まれており、国内外の旅行客に人気が高く、予約が取れない日も少なくない。そのロケーションは南海なんば駅や、空港リムジンのなんば停留所から徒歩で2〜3分と便利。大きな通りからは少し奥まった場所に建っているが、通りとホテルの間は駐車場なので、表通りからでもホテルはよく見える。

一応、表通りからエントランスまでは専用の細いアプローチがあり、木製の壁を設置して雰囲気を演出しているのだが、なかなかすべては隠し切れないといった印象である。アプローチから通じているのはサイドにあるサブエントランスで、メインエントランスは裏通りに面している。

14時半にホテルへ到着し、チェックインのためフロントへ行くと、まだ準備が整っていないと言われ、エントランス脇にあるラウンジを勧められ、そこでしばらく待つことになった。ロビーは広くないが明るい雰囲気。中央にベンチシートがあり、壁際にはクローク代わりの鍵付きロッカーが備わっている。大小あるので、小さめのスーツケースなら収納できそうだ。

ラウンジはダークブラウン基調の空間で、ソファセットがふたつと、無料で使えるパソコンが2台備わっている。オブジェや観葉植物が配され、雰囲気は悪くない。無料のコーヒーマシンもあるので、滞在中の気分転換にも活用できる。15分ほど経って、係が声を掛けに来た。部屋の用意が整ったらしい。その係は丸みのある顔に超ド迫力のロングまつ毛で、やや鼻に掛かった甲高い声。柳原可奈子にそっくりだ。でも仕事ぶりは真面目でなかなか親切だった。

用意された部屋は21平米のツインルーム。客室に入るとそこは真っ暗だった。空調も停止しており、停滞していた空気にむせ返るようだった。キースロットにカードキーを差し込まなければ主電源が入らないのだが、そのキースロットさえ容易には見つからない。

窒息死する前に手を打たなければ。壁を手探りするが、一向にそれらしきものに手が当たらない。捜索地域を反対側の壁まで拡大したところ、やっとスロットが発見された。わかれはもう迷うことはないが、初めてでも直感的に見つけられる位置に備えるべきだったと思われる。

次に空調をつけようと思ったが、備わっているのは部屋ごとに個別のエアコンで、スイッチを入れるなりカビ臭い空気が噴出したので慌てて停止。カーテンを開けると、どうやら窓も開くようではないか。それならと窓をスライドしてみたら、ホテルとしては珍しくストッパーもなく全開できた。外はカラッと晴れて気持ちがいい。都会の空気は澄んではいないが、それでもカビ臭いよりはずっと新鮮に感じられる。

カーテンを開けたら明るくなったが、ついでに室内の照明をすべてつけてみた。デスクスタンド、フロアスタンド、ふたつのナイトランプに加え、シーリングまであるので、コンパクトな室内には十分の明るさが得られる。これで室内の様子もよく見えるようになった。だが、見えない方がよかったかも。窓は真っ黒に汚れ、室内にはベッドの上や、引き出し内、バスルームなど至る所に髪の毛が落ちている。今回がたまたまそうであると思いたいところだ。

入り口ホワイエは広く取られており、室内で最もゆとりのあるコーナーとなっている。クローゼットもここに配置されているが、折り戸のすべりが悪く、開閉する度に引っ掛かって使いにくかった。ベッドは110センチ幅が2台。白一色ながらストライプ柄の入ったデュベカバーは都度替えするスタイルだ。片方がスタッキングベッドになっているが、マットレスは両方とも5インチと薄く、あまり心地よくはない。しかし、このスタッキングベッドはどこに広げるのか、そんなスペースがあるようにも見えず不思議だった。

デスクには21インチのブラウン管テレビが載り、下には空の冷蔵庫、マグカップとハーブティーが備わっている。ゆったり座れるアームチェアと丸いテーブルを窓際に設置。これで清潔感があれば、もっと居心地よく見えただろう。インテリアのテイストはモダンながらもクールになり過ぎず、木目の温かさとパステルカラーのやさしさがブレンドされ好印象なだけに残念だ。

バスルームは140×180センチのユニット。シャワーカーテンにカビが目立ち、ボトルディスペンサー式のシャンプー類も、ボトルが汚れていて不快に感じた。シャワーは強力で、心地よかった。

朝食は1階フロント脇のサロンで、和洋のブッフェを1,000円で提供している。店内は会議室風の雰囲気。早い時間からグループ客を中心に賑わっていた。洋よりも和に充実を感じる品揃えで、日によって、たこ焼きやお好み焼きなども並ぶらしい。一応フルーツやヨーグルトなどもある。

チェックアウトは、ルームキーをエレベータホールの箱に入れて終わり。事前清算制なので、チェックアウト時にフロントに立ち寄る必要もない。だが、誰にも見送られず言葉も掛けられないのは、ちょっぴり寂しい。

 
ツインルーム 窓から日差しが降り注ぐ デスクユニットとアームチェアセットがある

壁がやや寂しい ハーブティとマグカップもある 全開する窓からの眺め

ユニットバス ビジホとしては充実したアメニティ 外観

入口付近 アプローチから見上げたところ アプローチ側のエントランス

ゲストラウンジ ラウンジにあるパソコンコーナー コーヒーマシン

ラウンジ前の廊下 ロビー階エレベータホール前 客室階エレベータホール

 ホテルイルクオーレなんば(公式サイト)
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