パレスホテル立川 Standard Single Room
Palace Hotel Tachikawa
2008.06.07(土)
東京都立川市
楽-1

夕方のシングルルーム室内
 
スターとファン この日、ホテルの周辺ではTVドラマ「こくせん」のロケが行なわれていた。控室が用意されているのか、出演者たちはホテルを出入りしているので、その姿を一目見ようとファンたちがエントランス前に集まっていた。時折沸き起こる黄色い歓声が印象的だった。そんなエントランスを横目に館内へ入ると、まるで何事もなかったかのようにいつも通りの雰囲気に包まれていた。

どんなスターでもそうだが、ファンたちのコンプライアンスは実に堅い。大好きなスターに恥をかかせたり迷惑が及んだりしないように、きちんとルールを守るのだそうだ。ホテルなのだから館内に立ち入っていけないはずはないし、ラウンジでお茶一杯でも飲めば正々堂々と館内を闊歩できるのだが、ファンたちは決して聖域を侵さない。なかなか立派なものである。

さて、静かなロビーでスムーズにチェックインし、向かった客室はシングルルームだった。これまで何度か滞在してきたホテルだが、シングルルームは初めてだ。面積は18平米。ビジネスホテルとシティホテルそれぞれの標準に照らし合わせると、中間くらいの面積だろうか。ツインでも24平米なので、18平米は妥当なのかもしれない。

だが、第一印象はやっぱり狭く感じた。窓は大きく取られ、天井高も270センチあるし、室内は明るいトーンでコーディネートされているので、圧迫感につながる要素はあまりないのだが、ゆったり感や開放感は得られなかった。原因のひとつは窓の外の景観にあるようだ。眼下にはホテル宴会場のルーフトップに設けられたチャペルとガーデンを望むのだが、目線の高さは全方向をビルに囲まれているので、視界に広がりがないのである。

それは室内の圧迫感と無縁のようでありながら、窓が大きいために逆に大きな影響を受けることがわかった。景観は心理の奥深くに一瞬で焼き付けられ、室内でデスクに向かっている時でも、ベッドで眠っている時でも、常に心の窓で景色を見ているのかもしれない。

カラースキームは、ツインがイエロー系であるのに対し、シングルはピンク系でまとめている。家具はツインと共通の白木造りで、なかなか立派なものを揃えている。ベッドと窓の間には、アームチェアと、金属とガラスで出来たテーブルを置き、くつろげるようになっている。ベッドは140センチ幅で、寝具は毛布を使い、壁にピッタリ寄せて置いてある。テレビは21型ブラウン管だ。クローゼットは入口近くにあって、扉がミラー張りになっている。幅は狭いが奥行きのあるタイプだ。

ひとつひとつの部分を見るとシングルルームとして不足はないのだが、どうにもパッとしないのは、メンテナンスに問題があるからかもしれない。カーテンや壁紙は見るからに汚れており、そのうちくもの巣でも張るのではないかという感じ。そして室内には妙な臭いがこもり、納戸のような印象もあるので、日常的に清掃する部分ばかりでなく、天井やカーテン、壁紙にも定期的に気を配った方がいいようだ。

バスルームは140×180センチのユニットで、ツインよりも一回り狭いが、基本的な内装は同じである。そして、バスルームに関しては十分な清潔感があった。全体をこのレベルで維持して欲しいものだ。

 
窓から入口方向を見る ベッドは壁に寄り添っている デスクとテレビキャビネット

家具の質感はなかなか ベッドと窓の間にはシッティングスペースを設置した クローゼットは片側分だが奥行きがある

バスルーム ベイシン アメニティ

窓の真ん中に置かれたスタンド 窓からの景色 下を見下ろすとルーフトップガーデンがある

 パレスホテル立川(公式サイト)
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