天候によって大きく違う滞在の印象
2007.12.22(土)
フォレスト・イン昭和館 Standard Twin Room
Forest Inn Showakan
楽-3

青空に映える外観 前々から思っていることだが、フォレスト・イン昭和館という名称は、あまりピンとこない気がする。ロンドンにはイン・オン・ザ・パークというフォーシーズンズホテル系列の名門ホテルがあったので高級なイメージもあるが、日本の場合は東急インや東横インなど廉価なビジネスホテルを思わせる。また、世界的なチェーンであるホリデイ・インもまた、リーズナブルなイメージが強い。それゆえにフォレスト・インと聞いても、高級感やゆったり感を想像しにくいのではないだろうか。

昭和館という部分は付近の昭和の森から付けたのだろうが、それよりは一世代前というレトロな印象がある。フォレスト・インと昭和館の組み合わせも、いまひとつマッチしない感じだ。せっかくオークラチェーンに属しているのだから、ホテルオークラの名前を堂々と冠せるようになればいいけれど、きっとそれにはべらぼうなロイヤリティが必要なのだろう。まあ、オークラを名乗って料金が高くなるよりは、ダサい名前でも安い方がありがたいのだが。

フォレスト・インへのアクセスは、JR昭島駅からホテルのシャトルバスが便利。所要時間はわずか2〜3分だ。チェックインはスムーズだった。オークラのメンバーズカードを提示すると、「いつもご利用いただきありがとうございます」と言われ、レジストレーションカードにはサインのみを求められた。客室でLANは使えるのか尋ねると、接続用のキットを用意してくれた。

この日はあいにくの雨。都心から近いリゾートホテルの一面も持っていながら、館内にはこれといったアクティビティがない。「S.P.A.」と名付けられたサウナ付き大浴場があるくらいだ。その営業時間は12:00から22:00で、夜遅くや午前中に使えないのは残念。利用客は隣接のゴルフ客が多く、クラブハウス的な使い方をしているようだ。1階のロッカールームには大小のタオルとボロボロのバスローブが用意され、着替えをして2階の浴室に進むスタイル。2階にも脱衣カゴやリラクゼーションコーナーが設けられている。混雑することもないが、客が途切れることもないようだ。

あとは、ガーデンや森の散策路を散歩するくらいしかやることがないが、12月の冷たい雨の中を歩くのは気が進まない。かといって、室内でずっと過ごしていたいほど部屋が魅力的ではないのだ。今回用意された客室は、30平米のスタンダードツイン。幸い森側がアサインされたので、窓からはガーデンと森が見える。

だが、窓は横田基地の騒音に配慮してか二重窓になっているので、窓を開けることもできないし、景色もいまひとつクッキリしない。どっちにしろ、最上階のカラオケの音が洩れ聞こえてくるような遮音性なので、思い切って全室バルコニー付きにでもすればよかったのに。

内装は比較的立派な部類だが、壁紙がダサいことで、垢抜けない印象を残している。ベッドは125センチ幅で、マットレスの厚さは約15センチ。ベッドリネンの肌触りはなめらかだ。ベッドスカートと窓のドレープは同じ布地を使っている。デスクの前にはオーバル型のミラーとブラケットライトを備え、デスクスタンドはない。

テレビは25型ブラウン管で、下が3段のチェストになっている。バゲージ台の下も引き出しなので、収納は多い方だ。窓際のシッティングスペースには、瀟洒なアームチェアをふたつ置いている。クローゼットの隣には照明付きのミニバーを設け、ドリップコーヒー、5種類の紅茶類、冷蔵庫にはミネラルウォーター、ビール、ソフトドリンクが用意され、いずれも無料。

バスルームは160×240センチのユニットで、大理石模様のパネルで仕上げている。ベイシンの天板も同じ柄。アメニティは今でも充実しているが、開業当時に比べるとやや息切れ気味。シャンプー類はチューブ入りだが、品質はあまりよくない。タオルは2×3×2枚。バスローブは備えなくなった。

朝食は7時からロビー階の「セントロ」で和洋ブッフェ。この時期の7時は、まだ薄暗い。店に行くと先客はなく一番乗りだった。にもかかわらず、隅っこの狭くて条件の悪い席に案内するので、別の席をリクエストした。そのような機械的なサービスでスタートするくらいだから、終始気が利かない。結局退店するまでガラガラのままだった。料理もまったく印象に残らない内容だった。

午前11時前、窓から外を見ると虹が出ていた。その後、急速に天気が回復し、快晴になった。これなら庭の散策も気持ちがいいだろう。早速、外へ出てみた。道はまだ湿っているが、それがまた雨上がりらしくていい。わずかな時間でも、天候に恵まれてよかった。

 
30平米のツインルーム 窓側から入口を見る ベッドは120センチ幅

デスク周辺 窓から見る森も曇っていると憂鬱な印象だ 無料のホットドリンク類

ベイシン バスタブ アメニティ

夜の室内 大浴場 レストラン「セントロ」

ロビー 小さなフロントカウンター シンプルなクリスマスツリーもある

大きな窓が印象的なロビー ソファはどれも大きい 庭の池からロビーを見る

雨上がりの虹 晴れて散策も楽しくなった ガーデン内のチャペル

 
フォレスト・イン昭和館 990624 991120 050211


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