コンビニホテル
2007.10.01(月)
コンフォートホテル仙台西口 Queen Economy
Comfort Hotel Sendai West
楽-1

登米の教育資料館 日中は、登米市をずいぶんと見て回った。登米市には登米町があって、登米市は「とめ」と読むが、登米町は「とよま」と読む。慣れるまで、本当にややこしかった。登米市全体には魅力ある観光スポットが点在する。伊達一門の武家屋敷や、明治の校舎をそのまま残す教育資料館、森に囲まれた能舞台など、いかにも観光地というのではない、ありのままに近い雰囲気が、かえって旅情を感じさせる。ありきたりの旅に飽きたら、こんな町のそぞろ歩きも悪くないと思う。

その後、亘理での予定を終え、古川駅から新幹線に乗り、仙台駅へ到着した。すでに日が暮れており、駅前は様々な看板から発せられる光と、車のライトが交錯している。東京を離れてまだ27時間なのに、登米の風景にすっかり浄化されてしまったらしい。仙台駅前がまるで戦場の前線地帯に見えた。ぺデストリアンデッキから地上に降り、初めて利用するコンフォートホテルを目指す。

本当はせっかく仙台まで来たのだから、ロイヤルパークに泊まりたかった。だが、チームで行動している身の上で、勝手なことは慎まなければならない。みんな揃ってロイヤルパークに招待してもよかったが、いくらホテルとして優れているからと言って、誰もがそれに価値を感じるとは限らないだろう。気が利かないホテルでも歓楽街に近い方を好む人もいるだろうし、翌日の行動を考えると時間を有効に使うには駅前の方が明らかに都合がいい。今回は予定通りの宿に泊まることにしよう。

行き交う人を避けるようにして歩くと、パチンコ店「コンサートホール」があり、その脇がホテルのエントランスだ。つまり、ホテルの1階はパチンコ店なのである。時代も変わったものだと、つくづく思い知らされた。レジデンス風のアプローチを進むと自動ドアがあり、その奥には3基のエレベータが並ぶ。その雰囲気はビジネスホテルにしては洗練されている。

フロントは2階にあり、エレベータを降りるとすぐ正面にカウンターがある。若いスタッフが構えており、フレッシュで明るいサービスだ。予約はシングルルームで入っているので、せめて少し広い部屋にしてもらおうと、用意できる一番よい部屋に変えてもらえるように頼んだ。すると、7室しかないクイーンベッドの部屋に空きがあるとのことだった。追加料金を払うために1万円差し出したが、うっかりつり銭をもらい忘れてしまった。

部屋の前に着くと、中から電話が鳴る音が聞こえたので、急いで入って受話器を取った。フロントからだった。つり銭を渡し忘れてしまったので、届けるとのこと。だが、今からロビーに下りる予定があるので、こちらからフロントに立ち寄ることにした。フロントに行くと、先ほどとは違う係だったが、すぐに気付いて詫びながら封筒を差し出した。中を確認すると9,270円入っていた。多過ぎないかと思って尋ねたが、追加料金は730円だとのこと。差額がそんなにわずかだとはビックリだった。

客室は各フロアに「ロの字」状に配置されており、一部客室は建物の内側を向いている。今回用意された部屋は表通りに面したコーナールームで、面積は18平米。160センチ幅のサータ社製ベッド、アームチェアとテーブル、可動チェアを添えた大きめのデスクユニットというシンプルな設備だが、まだ開業間もないので真新しさが感じられる。最近のビジホの流行か、室内はシーリングライトの効果で非常に明るい。デスクライトも蛍光灯で、オフィスのような雰囲気。カーペットがとても薄いこともオフィスっぽさを感じさせる。

デスクに載ったテレビは20インチの液晶で、地デジが見られる。冷蔵庫は空だが、インスタントコーヒーが備えられている。窓はとても小さいが、窓のすぐ外には大きな看板があり、その光が気になるために、就寝中は完全にドレープを閉めなければならなかった。そうすると、朝に明るくなったことが判らずに不便だ。騒音はほとんど気にならなかったが、これなら内向きの部屋の方が環境的には落ち着けるかもしれない。バスルームは120×180センチのユニット。小さなバスタブだが、それでも湯を張って体を沈めれば、シャワーでは流せない疲れも取れる気がする。

フロントロビーには、コインランドリー、パソコンコーナー、プリンタ、コイン式のコピー機を備え、自由に部屋へと持ち帰れる新聞も用意されている。また、朝食コーナーには150席が設置され、まるで社員食堂のような雰囲気。15時から24時までは無料のコーヒーサービスがあり、部屋へも持ち帰れる。朝はおにぎりやパン、カップに入ったサラダやフルーツなどが並ぶ。無料なので贅沢を言えないが、これほど味気なく、人のぬくもりを感じさせない食事も珍しい。全体的に、このホテルはコンビニエンスストアのような感じ。手軽さ、便利さ。それがすべてだ。

 

機能的で色気のない部屋 ベッドサイドにはアームチェアとテーブルがある デスクユニット

ベッドから見えるものもサッパリとしている 窓の外の看板には困惑 シンプルなユニットバス

朝食会場 とてもホテルの朝食とは思えない・・・ エントランスホール

 
コンフォートホテル仙台西口


公開中リスト | 1992 | 1993 | 1994 | 1995 | 1996 | 1997 | 1998 | 1999 | 2000 | 2001 | 2002 | 2003 | 2004 | 2005 | 2006 | 2007 | 2008 | 2009 |
| ホテル別リスト | レストラン別リスト | 「楽5」「喜5」ベストコレクション |