空港跡地のホテル
2006.09.30(土)
鹿児島東急ホテル Deluxe Twin Room
Kagoshima Tokyu Hotel
楽-2

バルコニーから見る桜島 現在鹿児島東急ホテルが建っている場所は、1972年まで空港があった。1,300メートル滑走路が1本しかない小さな空港だったが、市内から程近く、福岡のようにアクセスには便利な空港だった。移転された現在の鹿児島空港は、市内から連絡バスで約1時間を要する。空港移転後、この跡地は再開発された。県庁もここに移され、新都心として活気溢れる街になる予定だったが、今なお発展途中であるように見受けられる。新幹線が開業し、鹿児島中央駅付近だけは賑わっているが、この辺りは寂しい。鹿児島東急ホテルの開業は1981年9月25日。それから25年の年月が経った今も、辺鄙な場所にあるホテルという印象だ。

鹿児島中央駅から鹿児島東急ホテルまで、タクシーで約15分の道のりだった。1階の車寄せからフロントのある2階へは、正面のエスカレータが連絡している。エスカレータを上がると、正面のラウンジ越しに海が見えるという仕掛けだ。かつてこのラウンジは倍の広さがあったが、最近半分が海の見えるチャペルに改装された。フロントはロビーの左手奥にひっそりとある。車寄せからフロントまではロビーアテンダントが案内してくれたが、ロビーから客室までの案内は行われなかった。

客室も最近改装を終えたばかりらしいが、家具はすべて古いものを使っている。新しくなったのはファブリックと照明器具だけのようだ。30平米のデラックスルームは、オーソドックスなレイアウトになっている。ベッドは120センチ幅が2台入り、1台はスタッキング型。白のデュベカバー仕上げだが、肌触りは粗くて不快だった。窓際にはテーブルを挟んでアームチェアが対面して置いてある。カウンター風のデスクは幅広く、上には何もなくすっきりしている。テレビは液晶だが、20インチと小さい。

この部屋の最大の魅力は、海を見渡せるバルコニーの存在だ。バルコニーにイスなどの用意はないが、手すりに寄りかかって遠くを眺めながら、潮風を感じるだけでも気分がいい。もちろん鹿児島のシンボル桜島も、迫力ある雄姿を見せている。大きな窓に掛かるレースは、白ではなくアズキ色。この辺がちょっと洒落ている。だが、窓は著しく汚れていた。眺めが命なのに、残念なことだ。

室内にスタンドの類はなく、ダウンライトやペンダントライトなどで照らしている。照明は一部が調光可能だが、その調節は壁側のベッドの壁際に付いた調光器だけで可能。とても不便な場所に設置されているのが気になった。天井高は240センチと低い。バスルームは3平米のユニットバス。シャワーは強力だった。アメニティはエクセルホテル東急の方が充実しているほどにしょぼかった。

このホテルには屋外プールがある。ちょうどこの日が今シーズンの最終営業日なので、行って見ることにした。部屋にあった案内には、プールまでのアクセスルートが記され、受付でルームキーを提示して名前を言うように書いてあった。更に、ロッカーもあるが、部屋からガウンとビーチサンダルで行ってもよいとも書かれていた。タオルについては記載がなかった。

プールへは、3階から屋外の非常階段を経由してアクセスする。受付のおじさんに尋ねると、タオルは部屋のを持って来るべきだったらしいが、受付で借りることもできた。プールはほぼ貸切状態。水が冷たかったが、広い空が見渡せ、季節はずれのリゾートの雰囲気がある。プールサイドには天然温泉を利用したジャクージもあり、その時は作動していなかったが、入ろうとしたらおじさんがスイッチを入れてくれた。

ディナーは和食「山吹」でさつま御膳を注文した。鹿児島の名物を盛り合わせたという観光用メニューだが、盛り付けは粗雑。べっとりとした天ぷら、乾いた刺身など、田舎の結婚式のような料理だった。サービスもアバウトで、食事中なのに平気でデザートを出してしまう。ロビーでは、結構な歳のおじさんが、キーボードの生演奏をしている。30年以上前のセンスで、とてもキッチュな感じが面白かった。

朝食は6:30分から「ハイビスカス」でブッフェ形式で用意される。思ったよりも品揃えが充実しており、品質もよかった。サツマイモ入りのさつま揚げというのが面白かった。早い時間は空いていたが、7時頃になって何かの女子チーム団体が来店し、急に行列が発生。やっぱり、朝食は一番乗りに限る。

このホテルは東急ホテルの名を冠しているが、東急のイメージよりも、イシンホテルズのイメージが色濃い。室内のテイストも、どことなくザ・ビーに通じるものがある。サービスは全体的にフレンドリーな印象だが、熟練度が低く、何かと不安にさせられることしばしば。笑顔と元気だけでは、ホテルサービスは務まらない。

チェックアウト後は、ラウンジでコーヒーを飲んで一服してから、タクシーで南鹿児島駅に向かった。鹿児島東急ホテルの最寄り駅は、このJR南鹿児島駅。この駅には市電も通っているので、街をぶらりと回るには、この駅を利用するのもいいかもしれない。だが、これからホテルへ向かうという時に、この駅まで電車で来てタクシーを拾おうと思っても、客待ちのタクシーはいないし、空車が通りかかることも少ないので、注意が必要だ。

 
改装された30平米のデラックスルーム ベッドは清潔感があるものの寝心地は悪い 窓際のシッティングスペース

すっきりしたデスク クローゼットには扉もカーテンもない ベイシンとトイレ

バスタブ フロントカウンター ホテル外観

屋外プール 子供用プール 天然温泉のジャクージ

 
鹿児島東急ホテル


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