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2005.11.02.(水)

箱根ホテル小涌園 Standard Twin Room
Hakone Hotel Kowaki-en
楽-2 石の感触
庭からホテル棟を見る
急に温泉に浸かりたくなり、宿を検索していたら、ホテル小涌園が手頃だったので、迷わず予約した。あまり熱心に比べていたら贅沢がしたくなるかもしれないし、迷っているうちに無くなってしまうかもしれない。簡単に身支度をととのえ、新幹線で小田原へ。そこからは登山電車というルートもあるが、気ままな旅にしたかったので、混雑する路線バスに飛び乗った。小田原の市内を走るうちは、買い物帰りの主婦が多かったが、次第に客が減ってゆき、坂道が険しくなる頃には数人しか残っていなかった。

ホテルに到着したのは午後1時50分。チェックインは午後2時からでないと受け付けないのだろう、ロビーには手続き開始を待つ客たちが群れていた。見ると小さな子供を連れた家族が多い。いよいよ手続きが始まり、カウンターへ。カウンター前にある荷物台にバッグを置いてチェックインをしていたら、駆け回ってた子供がいきなり台の上にジャンプしようとした。とっさにバッグをどけたが、間一髪でパソコンを踏み潰されるところだった。はしゃぐ気持ちはよくわかるが、いささか行儀が悪すぎる。

フロント係は手際がよく、館内の構造や、レストラン、浴場までのルートなどを、はきはきとした口調で次々に説明する。客室までの案内はなく、チェックイン時に渡された案内図を参考にしながら、増築に増築を重ねた複雑な館内を探検のような気分で歩き、自分の部屋を目指す。

アサインされたのは、2階の一番奥から2番目にある部屋だった。2階と言っても、実際は最下層から数えて5層目にあたるフロアだ。その下には従業員エリアと会員制の客室があるらしい。

ガーデンに面した部屋は、ワイドな窓から十分な日が差し込み、外の緑がまぶしく映える。窓を開放すれば、木々を渡るさわやかな風を存分に取り入れることもできる。廊下を隔てた反対側にも客室があり、そちらも窓の外に木々が生い茂るが、川と道路にも面しており、静けさに欠けるとともに、日当たりでは相当劣るようなので、ここでは庭側がおすすめだ。

この客室は、スタンダードタイプの中では広い部類だと思われ、横幅が広い造りをしている。改装してからそれほど年月が経っていないようで、ファブリックはまだ新しい印象だ。ベッドは120センチ幅で、カバーが一体になった寝具を使っている。壁の額にはユネッサンのキャラクター「スパコネコ」のリトグラフが掛かっている。部屋の中央にはエキストラベッドにもなるソファがあるが、前の客がこぼしでもしたのか、座ると香水「DUNE」の残り香が感じられる。

ベッドの反対側にはデスクがあり、脇にテレビが載っている。テレビの音声が不調で、つけるとノイズがひどかった。ルームサービスは午後から夜までの営業で、軽食とドリンクのみ扱う。サービス料は15%だ。冷蔵庫のソフトドリンクは189円。館内の自動販売機が180円であることを考えると、リーズナブルな設定になっている。ランドリーサービスは、エキスプレスならば17時に出して20時に仕上がって便利だ。

バスルームは洗い場を設けたマンション風の造りだ。ベイシンとトイレも完全に独立しており、ファミリーでの利用にも便利だろう。室内のバスルームも蛇口をひねれば70度近い高温の温泉が出てくるので、客室内で温泉の掛け流しが楽しめる。

温泉大浴場「せせらぎの湯」へは、この客室からはとても遠く感じた。案内には、ゆかたとガウンを羽織り、客室のタオルを持って行くよう書かれていたので、その通りにした。大浴場は、加水、加熱、循環と表示されており、実際に消毒薬の臭いがきつかった。

露天風呂は、フォーシーズンズホテル椿山荘のスパにある浴室に良く似た造りだ。まだ紅葉には早いが、かすかに色づき始めた木々を眺めながら湯に浸かるのは、実に爽快な気分だった。露天風呂でうとうとしかけていると、子供が入ってきた。湯に入るなり「うわーっ、広い!石の感触が気持ちいい!」との感想。なかなかいい感性だなと思った。

明るい印象の室内 ソファとデスク

窓はとてもワイドだ ソファ付近から内扉方向を見る

ベイシン付近 洗い場付きのバスルーム

窓からの眺め 庭の木も紅葉しかけている

ロビーから続くウッドデッキ ロビー

[箱根ホテル小涌園]

Y.K.