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2005.07.31.(日)

水戸プラザホテル Plaza Suite
Mito Plaza Hotel
楽-4 非日常感に溢れるスイート
まるで美術館のような内装
水戸プラザホテルの客室は、常に清掃が行き届き、最高の状態で用意されている。時折廊下で出会う清掃係は、ホテル周辺に住む主婦や学生たちのように見受けられるが、ひたすらできちんとした仕事ぶりにいつも感心する。挨拶も礼儀正しく気持ちがいい。

清掃が行き届いているだけでなく、インテリアのクオリティも非常に高い。標準的なツインでも42平米。立派な家具、心地よいベッド、大理石張りの広いバスルームなど、国際水準を十分に満たす設備が整っており、快適な滞在が楽しめる。

この日利用したのは、水戸プラザホテルでは最高級のスイートだった。135平米というゆとりの面積も魅力だが、驚いたのは内装と備品のクオリティだった。更に驚くべきは、これほどのクラスの客室がラックレートで115,500円、プランならば様々な特典付きで65,000円で利用できるということだ。記念日にホテルルームにこもって誰にも邪魔をされない時間を過ごしたい時など、都心からでも出かける価値があるように思う。

スイートのエントランスドアは他の客室と同等だが、扉を入った瞬間、ひときわ豪華な雰囲気が感じられる。装飾柱のある石張りのフロアの先には、ラウンドテーブルを囲んだどっしりとしたソファが並ぶ。その脇にはライティングデスクがあり、立派な革張りチェアが添えられている。部屋の隅にあるキャビネットには、オーディオセット、冷蔵庫、各種グラス類などが用意され、テレビは大きなアーモアに収納されている。

このリビングだけを見ても非常に調和の取れたコーディネートだが、それだけにオーディオや湯沸しポットがむき出しで置かれてるのが気になった。また、オーディオは手を近づけるだけでCDトレイが開く仕様になっているが、冷蔵庫付近に置かれているため、冷蔵庫を開けたり、茶を入れたりする度にCDが停止してしまって困った。

入口の脇にはゲスト用のクローゼットとトイレがあり、そのトイレだけでも一般的なバスルームより広い。ベイシンは真鍮の輝きとグリーンの大理石がゴージャスだ。リビング脇のスライドドアの向こうには、8名が集えるダイニングルーム。瀟洒なシャンデリアとイスの赤いファブリックが印象的だ。ダイニングの奥にはフルキッチンもある。

リビングルームとベッドルームの間には、装飾柱とライトアップされたブロンズ像がディスプレイされ、まるで美術館を思わせる造りになっており、艶やかな木目とゴールドのコントラストが華やかだ。ベッドルーム入口の扉は非常に重く、開放したままにできないため、行き来するのが面倒に感じられた。

ベッドルームには真っ白いデュベカバーで仕上げたベッドがハリウッドツインスタイルで並ぶ。ベッドボードもレザー張りで鋲打ちとボタン留めの細かい細工が高級感を高めている。コーナーにドレッサーを兼ねた石のデスクを設置。ベッドの前にはシノワズリーテイストの小さなテーブルを挟んで、アームチェアが置かれている。

リビング、ダイニング、ベッドルームに共通して、照明スイッチがほとんど独立しており、調光可能なものも多い。カーテンは電動だ。家具はどれも高級で、照明スタンドやイスなど、置かれている場所によってそれぞれデザインが違っている。陶器のスタンドなどは、非常にデリケートな細工をしたものもあり、注意深く扱わなくてはならない。

だが、それらが実用的かと考えた場合、残念ながら便利だとはいえない。夢のある部屋だが、ここで暮らそうと思ったら、すぐに不便を感じるようになるだろう。照明器具のスイッチの位置がわかりにくかったり、壁にたくさんある照明スイッチが、どこに対応しているのかわからなかったり、部屋を明るくするだけでも一苦労だ。また、美術品としても価値がありそうな数々のイスも、リビングのソファ以外は行儀よく掛けるものが多く、くつろぐにためにはカウチやイージーチェアが欲しいところ。

バスルームへは、ベッドルームからウォークインクローゼットを通り抜けてアクセスするが、バスルームとベッドルームの間の廊下をクローゼットにしたという見方もできる。外光の入るバスルームは総大理石張りで、トイレは完全に独立させた。ベイシンは2基用意され、ベイシントップも広々としていいのだが、やや高さが不足しており、顔を洗うだけで腰が痛くなった。

ジャクージのバスタブは2人で浸かってもなおゆとりがあるほどに大きい。これだけ大きいと湯を張るだけでかなり時間が掛かるかと思ったが、意外にスピーディだった。広いシャワーブースには多機能シャワーを設けている。アメニティはモルトンブラウンで揃えているが、もう少しアイテムを充実させた方が、豪華な設えにマッチするように思った。タオルは新品が置かれていたので、吸水性に乏しかった。

以前、サービスに不足を感じた朝食だが、今回は好印象だった。和朝食のセットも選べるようになり、日当たりのよいテラス席でのんびりと楽しむことができた。リラクゼーションラウンジでのモーニングコーヒーも雰囲気がいい。

入口からリビングを見る どっしりとしたソファが並ぶ

ライティングデスクから入口方向を見る リビングのアーモアとキャビネット

ファブリックのカラーコーディネートは素晴らしい ダイニングルーム

ゲスト用トイレの優雅なベイシン ベッドルーム

ベッドからリビングへの扉方向を見る ベッドルームのアーモア

ナイトテーブルのスタンド ベッドボードのボタン留めと鋲打ちが美しい

窓のあるバスルーム 大きなジャクージバス

[水戸プラザホテル] 040623 041225

Y.K.