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2004.03.14.(日)

アグネスホテル アンド アパートメンツ東京 Twin
The Agnes Hotel and Apartments Tokyo
喜-3 都会のオアシス
外観
アグネスはホテルとアパートメンツを同居させた、いわば住むための宿だ。飯田橋駅から徒歩圏内でありながら、閑静な住宅地に囲まれた魅力的な環境に位置している。その都会のオアシス的な落ち着きは、フォーシーズンズホテル椿山荘東京に勝るとも劣らない。東京で最もストレスから解き放たれるロケーションだと言っても過言ではないだろう。交通至便、周辺の豊富な飲食店、やすらぎのある環境と、アグネスはホテルに住まうための条件を十分に満たしている。

では客室はどうだろうか。今回は32平米のツインルームを利用した。フロントからラウンジを抜けて突き当たったところに、金色の扉が印象的なエレベータが1基だけある。これがホテルのエレベータだ。アパートメンツ用には別途独立したエントランスとエレベータが設けられており、ホテルとアパートメンツは自由に行き来ができないようになっている。客室は1階から5階までにあり、ツインは各階に2部屋ずつ、合計でも10室しかない。

客室の扉を開けると、鏡張りのクローゼットの脇にシンクと電子レンジを備えたコーナーがある。扉の正面はバスルームだ。居室は横長で、大型の家具をゆったりと配している。ベージュを基調に、洗練されたカラーコーディネートが落ち着きを感じさせる。ベッドスプレッドを外すと、白いデュベカバーでくるんだ羽毛布団が現れ、快適で心地よい眠りが得られる。

窓は2面あるが、いずれも曇りガラスでわずかしか開放できない。隙間から外を見ても殺風景だったので、窓は明り取りと割り切っているようだ。その窓に挟まれた位置にライティングデスクを配し、洒落た椅子が添えた。その前には大きなオットマン付きのソファが鎮座しているが、これがまた体をしっかりと包み込み、大変座り心地がよかった。小さくてもいいからコーヒーテーブルでも添えてくれれば、グラスを傾けながらゆっくりとした時間を過ごしたくなりそう。

空調は集中コントロールではなく、各部屋に独立して設置されているのがアパートメント風だ。空調の上がちょっとした棚になっている。ディスカバリーチャンネルも見られるテレビを収めたアーモアには、コーヒーカップ&ソーサーやグラス類、マホガニーのジュエリーケースが用意されている。照明はスタンドがメインで、やわらかく温かみのある雰囲気を作り出しているが、十分な明るさも確保している。無料のLANもあるが、説明書によると、設定が非常に面倒な印象だったので利用しなかった。

バスルームはやや暗いが、石を多用した快適な空間だった。ベイシンにはグリーンの石、バスタブ脇の壁には模様の美しいベージュの石、トイレ周辺の壁にはクロスを使って変化をつけた。床には磨いていない石をタイル風に敷いて、素朴でやさしい感触を演出している。小さいながら快適なジャクージのバスタブ、シャワーブースを配置した充実の設備。アメニティも各種揃うが、以前のアロマテラピーアソシエイツ製品ではなくなってしまって残念。タオルは3サイズ、バスローブも備える。

このように、客室は1泊でも長期滞在でも快適に過ごせる、趣味のいい空間だった。もちろん、実際に1泊から気軽に利用できる。パブリックスペースはさほど広くない。フロントカウンターは、まるでレストランのキャッシャーかと見紛うほど小さく、初めて利用するゲストは戸惑うことだろう。サービスは悪くはないが、これと言ってほめるところもなかった。スタッフは素直で毒のない人がほとんどだが、サービス精神旺盛なタイプには見えなかった。しかし、投げかけたことに関しては、きちんと行動を見せてくれるので、動いてくれるのを待っていないで、どんどんリクエストする方がいいようだ。

レストランは1軒。朝食からディナーまで提供する。今回は朝食で利用した。ブッフェスタイルで品数はそれほどないが、品質はよかった。外国人の利用客も多く、雰囲気はいい。夜には「K」という名のバーに行った。日曜日はライブ演奏がないのでチャージ1,050円が不要。ロックグラスには球状の氷が入っている。店名の「K」は神楽坂のKだそうだ。

今回利用したプランにはハーブティセットが付くはずだったが、滞在中には受け取ることがなかった。帰宅してからプランの内容を改めて見た時に、もらえなかったことに気付いた。そのことをホテルにメールで知らせると、すぐに心のこもった詫び状と共に、ハーブティセットが送られてきた。些細なことではあったが、このホテルの誠実な姿勢を垣間見る出来事となった。ここは都心のハイダウェイ。季節外れのリゾートのような、ゆったりとした時間が流れている。

心地よいベッド どっしりとした椅子は座り心地も抜群

アーモアと引き出しが入口の脇に バスルーム脇にはシンクや電子レンジを備えている

スタンドの作り出すあたたかい雰囲気 窓は明り取り程度の役割で眺めはない

大理石張りのバスルーム 濃紺のパッケージに入ったアメニティ

ジャクージバス 正真正銘ジャクージのロゴ入り

バスタブの隣にはシャワーブース トイレとワゴン

ホテルメインエントランス ホテル脇のエントランス

メインエントランスのロビー ロビーラウンジ

[アグネスホテルアンドアパートメンツ東京]

Y.K.