2001.11.09
バスか徒歩かタクシーか
ウェスティンホテル大阪 Standard Room
楽-3

クローゼットの扉は姿見を兼ねているだけでなく部屋を広く見せている

大阪駅付近の高層ホテルは、駅から見た感じだと、いずれも気楽に歩けそうな距離に思える。ウェスティンも間近に見えているので、最も近道とされる地下歩道を経由して実際に歩いてみたが、思ったより距離があって疲れた。歩くには遠くて、タクシーに乗るのもはばかられるような、中途半端な場所にあるホテルは少なくない。そのために無料のシャトルバスを運行しているホテルも多いが、その運転間隔はまちまちだ。10分おきのところもあれば、1時間に1本以下のところもある。ウエスティン大阪の場合は20分に1本の割合で運行されている。ちょうど乗れればラッキーだが、目の前で逃げられでもしたら、次を待つよりは歩く覚悟を決めることの方が多いかもしれない。また、日曜日ともなると大阪駅周辺の渋滞は非常に激しいので、バスを利用する場合は注意が必要だろう。

到着時のフロントの対応は、満足のゆくものだった。手続きをしながらロビーを見回してみると、内装にはややくたびれた部分が散見された。その一方で、案内された客室は、こぎれいな印象だった。絨毯や壁紙などは取り替えて間もないという感じがあり、ソファのデザインは以前利用した時の記憶とは違っていたので、改装を終えた客室だったのかもしれない。

41平米ある客室は、クロゼット、バスルーム、そしてバスルームから独立したベイシンコーナーの配置に個性があり、室内での動線が長くなることから、より広々とした印象を受ける。インテリアは明るいテイストのシンプルなデザインでまとめられている。このホテルが開業した当時は、ヨーロピアンクラシックが全盛期で、このような薄味の客室はそっけなく感じることもあったが、最近になってシンプルなインテリアが注目を浴びるようになり、この客室のよさが改めて認められる時代がやってきた。

ベッドはすでにターンダウンされた状態のセッティングだった。寝具は心地よく、客室も静かなので、ぐっすりと眠ることができた。ライティングデスクは大型で、椅子が対面して置かれているので、ダイニングテーブルの代用としても利用できる。デスクの上にはインターネットコネクトが設置されているが、このコネクトが設置されているのは、現在のところ63室ととのことである。窓は大きく、採光が十分であるだけでなく、眺めも悪くない。シャワーブースが独立した石張りのバスルームも快適。全体的に質の高い滞在ができるホテルだ。サービスも安定しており、大阪においては最高レベルを保っているホテルのひとつであることは間違いない。

ワイドで快適なベッド オットマンつきソファ

インターネット用ジャックの案内 角が円くなっており、やわらかなイメージ

石張りのバスルームにはシャワーブースが独立している アウトベイシンなので使いやすい

Y.K.