2000.01.03
とってもインターナショナル
ホテルメトロポリタン Standard Room
楽-1

室内の様子

このホテルの正面玄関は、ホテルの規模の割に狭く造ってしまった上に、団体客の比率が高いことでバスの出入りが激しくいつも混雑している。多い時は4〜5台の大型バスが車寄せに停まっていて、一般車は、わずかなスペースを縫うようにして通行しなければならない。その上、地下の駐車場も狭いのですぐに満車になってしまい、その場合にはかなり離れたところにある別の駐車場に回らなければならず不便だ。

池袋駅から徒歩の場合は、ちょうど正面玄関とは対角に位置する玄関から入ることになるので、このホテルの正面玄関には縁がないというゲストも少なくないだろう。メトロポリタンはJR東日本が展開するホテルのブランドだが、このホテルだけはホリデイインの高級カテゴリーであるクラウンプラザとしての顔も併せ持っており、海外からの集客にも積極的だ。

クラウンプラザのディレクトリーには「Crowne Plaza Tokyo」としか記載されていないが、外国人がタクシーに乗り「Crowne Plaza, Please」といって、メトロポリタンを目指すタクシードライバーはどれだけいるのか疑問だ。

ロビーは大理石をふんだんに使った吹き抜け構造で、無料でくつろげるソファーが比較的多く配置されており、待ち合わせに便利。南は名も知らぬ島から、北はロシアの最果てからはるばるお越しのとってもインターナショナルな客層を眺めているだけでも十分時間が潰せるので、待ち合わせの相手が少々時間に遅れても、カッカせずに待っていられるかもしれない。

標準のツインルームには23平米と27平米の2タイプがあるが、設備面での差はそれほど大きくないようだ。今回利用した客室は、23平米の最も狭いタイプのツインルームだった。110センチ幅のベッドが2台入っただけで窮屈な空間では、ライティングデスクにひとりが腰掛けてしまえば、その後ろを通ることすらできないほど、幅にも余裕がない。

バスルームはコンパクトなユニットで、アメニティも必要最低限。シャンプーなどは壁掛けのポンプ式だった。トイレは洗浄式に改装してある。あらゆるグッズがクラウンプラザのデザインに統一されており、その点だけが国際ホテルであることを主張していた。ライティングデスクには電磁式の小さな湯沸かしがあり、そのすぐ下には引き抜き式の冷蔵庫がある。電話機はベッドサイドに1台あるのみで、ライティングデスク付近にはモジュラージャックさえ見当たらなかった。

今回は比較的手頃な料金で利用したのだが、この客室クオリティを考えると、それでもまだ高い買い物をしたという気分が拭い切れなかった。正月とあって、レストランはどこも大混雑。仕方なく近くのデパートへ出掛けてタイ料理を食べたが、古い食材を使っていたのか、食中毒寸前のつらい思いをしてしまった。こんなことなら並んででもホテルレストランを利用すればよかった・・・

デスクの後ろは窮屈 コンパクトなユニットバス

Y.K.