1995.01.06
雪見露天風呂
くろよんロイヤルホテル Deluxe Room
喜-3

街道沿いで蕎麦を食べ、大町からくろよんダム方面へ向かう道に入り、わずかなドライブでくろよんロイヤルホテルに到着した。市街地の路面は雪もなく走行しやすかったが、幹線道路を逸れたとたんに雪深い悪条件となり、走行に苦労した。実はチェーンを積んでいなかったのだ。あと1キロというところでスリップ。更には、あと200メートルというところで車輪がはまり、首に巻くためのカシミヤのマフラーを犠牲にして、タイヤの下に入れ込むことで危機を脱した。

そんな大冒険の末に到着したホテルは天国のようだった。オフシーズンで人影も少なく、貸切の気分。ロビーはほんのり暖かく、中庭の雪景色が清らかだ。午前中に到着したので、まずは「吉兆」で昼食をとった。手の込んだ料理は、この地だからこそこの価格。非常にコストパフォーマンスに優れ、大満足の内容だった。

早めのチェックインにも快く応じてくれ、早速部屋に向かった。デラックスルームは40平米くらいあるだろうか。大きな窓からは一面の雪景色が見える。誰の足跡もなく、限りなくピュアな景観だ。広いベッド、窓際のリビングセットと、くつろぐための準備が整っている。

バスルームも広々取られているが、ここは雪景色が楽しめる露天風呂をぜひ利用したい。決して大きくはないが、誰もいないので常に貸切だった。湯船に浸かりながら、真っ暗な空から音もなく舞い落ちる雪のひとひらごとが、実に幻想的で美しく、まるで時間が止まったかのよう。

その他、充実したクアプールがあり、気合を入れて泳がなくともスパ感覚で利用でき、簡単な運動器具も用意されている。シーズンオフにひっそりと訪れ、心身をリフレッシュさせるにはピッタリのホテルだった。

Y.K.