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シャインホテルくす Twin Room  
Shine Hotel Kusu 2011.10.23(日)
大分県玖珠郡 喜-2

旧国鉄豊後森機関庫

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伝説の風景


童話の里として知られる大分県玖珠町を訪ねた。博多からゆふいんの森号に揺られて着いた町は、話に聞いていた以上に美しく、忘れ難い眺めに彩られた風景のミュージアムだった。ここには人がこぞって駆け付けるような仕掛けはない。だが、ふつうなら歴史の中に埋もれていくであろうものが、いまもただ静かにそこに佇んでいる。町は何も語らないが、そこから立ち去って月日が重なるにつれ、強烈に胸に迫るものを残してくれた。

伐株山からの眺め

玖珠町のシンボル、伐株山。約700メートルの山頂には、玖珠城の土塀跡が残る。風を受ければ、そのまま人は空を飛べるのではないかと思わせるようなさわやかさ。古代の人たちも、ここからはるか彼方を眺め、何かを思ったことだろう。

慈恩の滝

慈恩の滝は落差30メートルの2段になった滝。数々の伝説を生んだという美しい滝には、神秘的な雰囲気が漂う。滝のすぐ脇にある蕎麦屋がうまい。

玖珠川三日月の滝付近

玖珠川が見せる穏やかな流れに心がなごむ。まるでオレゴン州。三日月の滝も見逃せないスポットだ。こんな河川敷きでキャンプを張るのも魅力的。

だがほぼ1週間の滞在は、町で随一のホテルを利用した。豊後森駅から、商店街を歩いて10分程度だっただろうか。タクシーに乗ることもできたが、それにはいささか近すぎたように思う。

外観

シャインホテルくすは、家族経営のビジネスホテル。ペンションのようなフレンドリーさと、ビジネスホテルのプライバシーが同居するユニークな雰囲気。ロビーにはソファが置かれ、日中は無料のコーヒーサービスもある。

フロントロビー

今回利用したのは最上階にあるツインルーム。シングルルーム2室分のスパンがあり、ゆとりある広さだ。建物はまだ新しいらしく、パブリックスペースも客室も清潔に保たれており、古びた印象はまったくない。

ツインルーム

ベッドは2台とも窓の方に足を向けて配置。デュベをふとんカバーで包んであり、真ん中が丸くくりぬかれているのが面白い。まくらはふたつずつセットされている。

ベッド

デスクは窓際に配置。窓からの景色を眺めながら作業できるようにしているのかと思いきや、ミラーやイスは隅の方にセットされている。窓からは玖珠の中心部が一望でき、豊後森駅も見える。

デスク

デスクの近くには、ロングソファが置かれている。広げればベッドにもなり、3名利用が可能。ソファの前には広いテーブルがある。

ソファ

クローゼットはバスルーム入口へと至る廊下に面している。両開きの扉付きで、中も広々。1週間の滞在になると、広いクローゼットが欠かせないのでありがたかった。

クローゼットとバスルーム

バスルームはユニット式。ビジネスホテルとして考えれば、広くゆったりとしたバスルームだ。清潔感も申しぶんない。

バスルーム

バスアメニティはシンプル。シャンプー類は壁掛けのディスペンサー式。タオルは大小2枚ずつで、いずれも新しく肌触りも上々だ。

バスアメニティ

屋上には天然温泉を利用した浴場がある。源泉掛け流しとは嬉しい限り。半露天風で、自然の空気と眺めを楽しみながら入浴できるが、風が入らないように工夫してあるので寒くないのがいい。

屋上温泉露天風呂

壁にはカッパの証文の紹介が。童話の里ならではのストーリーだ。大きな浴場ではないが、ほとんど人と顔を合わせることもなく、貸切風呂感覚で使うことができた。湯触りもなかなか。

カッパの証文

また、1階駐車場脇には、足湯もある。滞在中の食事は1階の春日茶屋で。居酒屋的な献立がメインだが、手軽な定食類もバラエティ豊富に揃っていて重宝だった。特に地鶏焼きが美味。

足湯

玖珠町は水がいい。ホテルの水道から直接飲む冷たい水も、ミネラルウォーターより美味しいくらいだった。あっという間の1週間。ふたたび訪れる日が来ることを願いながら、町を後にした。

下園妙見様湧水

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シャインホテルくす

このホテルに関する過去のレビュー

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