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ホテル日航ノースランド帯広 Superior Single Room |
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Hotel Nikko Northland Obihiro | 2010.11.17(水) |
北海道帯広市 | 喜-1 |
ARCHIVES ・ 1992 |
記憶から消えた街 帯広を訪れるのはこれが初めてではないが、前回がいつだったのか、いくら記憶をたどっても思い出せない。札幌から、タバコと油のにおいが入り混じる古びた気動車に乗り、ずいぶんと時間を掛けて向かったことだけは忘れずにいる。 だが、到着した帯広の駅は、記憶とも想像とも違っていた。近代的な高架駅となり、都会の郊外にある洒落た街のものと大差ない外観だ。そして駅前にあるホテルもまた、街のランドマークにふさわしい堂々たるものだった。 ホテルに到着したのは21時。まだレストランのラストオーダーにかろうじて間に合いそうだったが、どっぷりと疲れていたので、夕食を抜く決心をした。そうと決まれば、慌てずにゆっくりとチェックインをし、人の少ないロビーの雰囲気を味わうことができる。 予約はスタンダードなシングルルームだったが、フロントでスーペリアフロアに空きがあるか尋ねてみた。するとわずか1,000円の追加料金で用意できるとのこと。少しでも快適なベッドで休みたいと思い、飛び付くようにして追加料金を差し出した。 ここは日航の名を冠しているが、JR北海道のホテルである。札幌駅前のJRタワーホテルの他、ふたつのビジネスホテルを持っている。 大理石の床と木目の柱をあしらったロビーは明るい印象。スタッフたちはというと、生真面目で親切と、北海道人そのものだ。専属のベルアテンダントは置いていないが、荷物が多いと見れば、積極的に手伝ってくれる。 エレベータは2基。4階から11階が客室で、うち10階と11階がスーペリアフロア。内装や備品をグレードアップし、より心地よい空間を提供するフロアだ。ラウンジなどの付帯サービスはなく、いわゆるエグゼクティブフロアとは形式が異なる。 スーペリアフロアには、スタンダードよりも木目を多く使い、よりナチュラルな印象だ。客室扉にも装飾を施し、ワンランク上のグレード感もある。 アサインされた部屋は10階の角部屋シングル。通常のスーペリアシングルと仕様は同じだが、角部屋である分、若干広いのかもしれない。面積は約18平米とのこと。わずか14時間を過ごすには、適当な広さだ。 客室内も廊下同様、木目の多いナチュラルな内装。壁の一部にも木目柄を使い、変化をつけている。レイアウトはシングルルームとして標準的なもので、使い勝手も悪くない。 ベッドは140センチ幅で、壁に寄せて置かれている。寝具はデュベカバー仕上げ、マットレスはシモンズ製、枕はテンピュール製を使っている。 窓際にはアクセントカラーの赤いアームチェアとコーヒーテーブルを置き、天井からダウンライトが照らす。他にシーリングライトもあり、室内は十分に明るい。カーペットは暖色系のストライプ柄だ。 デスクユニットもしっかりとした造り。窓に近い方に冷蔵庫を収納したキャビネットを置いている。冷蔵庫内にはさまざまなドリンク類が用意されている。 テレビは20インチと小ぶりだが、デスクトップは広く取られている。目の前の丸いミラーがやさしい印象だ。バゲージラックは折り畳み式のもの。 バスルームは140×180センチのタイル張りユニット。一部の色分けにより、ポップな雰囲気に仕上がっている。 タオルは3サイズが1枚ずつ置かれ、バスローブも備わっている。シャワーヘッドは旧式だが、水圧に不足はなかった。 バスアメニティは標準フロアの品揃えに加え、クラブツリー&エブリンのアイテムや男女別の基礎化粧品を備えている。香りのよいアメニティは、気分を一気に明るくしてくれる。 夕食抜きにしたのはいいが、やはり小腹が空いて寂しい気分に。そこで遅くまで営業しているロビーラウンジへと行ってみた。バーテンダーたちによる折り目正しいサービスの中、チーズケーキとコーヒーを味わった。 客室からは帯広の中心部を望む。10階程度の建物が多く、集合住宅も増えているようだ。朝になると、同じ眺めも雰囲気が一転。北海道らしい広々とした空を感じることができる。 ロビーもまた朝はすがすがしい。ただ、ブライダル打ち合わせコーナーがロビーの一角にあり、そこから流れてくる案内ビデオの音声が耳障りだった。 ロビーラウンジの壁面は吹き抜け2階までの高い窓がある。そこからたっぷりの日光が注ぎ、ガーデンにいるような気分だ。朝食はロビー階にあるレストランでブッフェスタイル。賑わいに紛れ込む気になれず、朝食券は無駄にしてしまったが、その代わり、ロビーラウンジでゆっくりとコーヒーを飲み、安らぎを得ることができた。 チェックアウト後は、帯広駅から列車に乗り、釧路を目指して出発。帯広らしさを体感することができないままで、やや後ろ髪引かれる思いがした。ふたたびこの街を訪ねる機会を待ちたい。 |
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