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ラビスタ函館ベイ Twin Room |
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La Vista Hakodate Bay | 2010.11.10(水) |
北海道函館市 | 楽-3 |
ARCHIVES ・ 1992 |
洋風温泉旅館 ラビスタ函館ベイは、温泉浴場付きビジネスホテル「ドーミーイン」を展開する共立メンテナンスが手掛けるリゾート型ホテルである。観光スポットとグルメタウンに隣接し、館内にはスーパー銭湯的な温浴施設を設けるなど、ホテルそのものがテーマパークのようだ。 小雨の降る中、ホテルに到着したのは午後9時過ぎ。まだ夜が更けたわけではないが、次第に活気が消えつつある時間だ。エントランスにはイルミネーションが施され、北国の港町らしい風情が演出されている。 ロビーはぬくもりのあるデザイン。煉瓦造りやフローリング、あたたかみのある照明など、思わず心が休まる雰囲気だ。一瞬、高級ホテルに来たような錯覚さえあったが、ディテールを見れば「張りぼて」であることは容易に理解できる。 フロントでのチェックインは特に滞りもなく終了。スタッフのサービスに親しみや丁寧さは十分あるが、頼りになるという印象ではない。 客室へ向かうエレベータは3基。これがまた、なかなか来なくてイライラした。カゴの中は小さく、しかもかなり安っぽいが、エレベータホールだけは立派。エレベータが来ないのは、最上階にある浴場と客室を往来する人が多いからだと思われる。 客室階廊下も落ち着いたムード。深い色調でまとめられており、照明は控え目だ。廊下は中央に一本。その両サイドに客室が並ぶ。外観からもわかるように、客室の奥行きは位置によって数タイプに分かれる。 今回利用したのは、24.6平米のツインルーム。このホテルでは最も数の多い標準客室である。デザイン性に優れ、細かい工夫に感心する部分も多く、なかなか興味深い部屋だ。 入口付近はフローリング。動線を枡型にすることで、ドアからベッドを見えにくくし、居室のプライベート感を高めている。クローゼットは折戸で、居室側に向かって開く。クローゼットとしては小型で収納力には乏しいが、3段の引き出しがあり、そのうち1段はカギ付き。浴場へ行く際に使うカゴも用意されているが、明らかに女性向きだ。 居室内はあまり広くはない。雰囲気はあるものの、全体で25平米に満たないツインルームでは、ゆとりを生むのは難しい。 ベッドは窓の方を向けてセット。通常のベッドではなく、一段高くした木の台座に直接マットレスを並べている。これがホテルオリジナルの和ベッドとのことだが、マットレスの硬さやベッドリネンの感触もなかなかだった。 ベッドの足元には台座の余剰があり、そこを広縁風のベンチとして活用している。見た目には効果的だが、実際にここに座っても心地よさやくつろぎは感じられない。むしろ、物置き場としての方が使い道がある。 窓際にはカウンターデスクを設置。そのため、窓にギリギリまで寄って景色を眺めることが難しい。カウンターの上には、テレビや電話機を始め、細かい備品があれこれと並んでいて、スッキリしない。LANは無料で使えるが、何か作業をしようと卓上を片付けるにも、それらを収める場所がなく困惑した。 また、椅子は背もたれの傾いたアームチェアと、それに組み合わせるオットマンのみ。リラックスするには向いているが、デスクワークには不都合だった。 バスルームは、ベイシン、シャワーブース、トイレの3テクスチャー。ベイシンはボウルよりもサイドの方が低くなったタイプ。目の前のミラーはスリット状で、ガラスの棚がひとつ設けられている。 シャワーブースはガラス張りで、しっかりとした造り。シャンプー類はポーラのアロマエッセ。バスタブはないが、最上階の温泉浴場を無料で利用できる。スーパー銭湯的な設備に思えたため利用しなかったので、浴場の詳細はわからない。 トイレは、バスルームの奥に設けられているが、扉で仕切られているわけではない。予備のトイレットペーパーを巾着袋に入れてあるなど、細かい演出が得意。 一夜明けて朝になると、窓の外には港町らしい風景が広がっていた。だが、窓はひどく汚れている。外側なら海風のせいだと思えるが、内側というのはよろしくない。他にも清掃が行き届いていないところがたくさんあった。 カウンター上にはリフレッシュメントセットが用意されている。煎茶のティーバッグと湯呑みはよく見るが、コーヒーミル付きのドリップコーヒーセットは珍しい。自分でガラガラと豆を挽いて、丁寧にドリップしたコーヒーは格別だろう。 早速、豆を挽いたところで、不快なことに気付き手が止まった。すべての器が臭いのである。いったいどんな手入れをしているのだろう。清掃の状況から察しても、十分な手入れがなされているとは思えなかったので、これでコーヒーを飲むことは諦めた。 そして早々とチェックアウト。まだ待ち合わせの時間までは30分あった。ロビーの脇にはラウンジがある。そこで一杯のコーヒーを頼み、のんびりと待つことにした。窮屈な部屋から出てきた開放感が一層引き立つ心地よい空間だった。 周辺はふらりと散歩するのに最適。どことなく小樽にも似た雰囲気があり、ホテル外観も小樽のグランドパークに似ていなくもない。そんな港町にはノスタルジックな風情がよく似合う。また雪の降る時期に訪れてみたい街だった |
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