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ANAクラウンプラザホテル新潟 Superior Twin Room | |
ANA Crowne Plaza Niigata | 2010.06.21(月) |
新潟市中央区 | 楽-3 |
ARCHIVES ・ 1992 |
老舗ホテルから海外ブランドホテルへ かつて、新潟における全日空との提携ホテルは万代シルバーホテルだったが、2008年にホテル新潟がANAクラウンプラザホテル新潟にリブランドした際にバトンタッチしている。 ホテル新潟はリブランドを機に全館の改装を行い、クラウンプラザらしい都会的かつ機能的なホテルに変身した。しかし、それはどちらかというと表面的な部分でのことであり、古くから受け継がれるホテル新潟の気質は健在であるように見受けられる。 青空を背景に映える扇型の外観は、ちょうど佐渡島の方を向いているらしい。白とグレーの縞柄は、神戸のポートピアホテルを半分の背丈にしたようにも見えるが、オーバル型の断面を持つポートピアホテルに対し、クラウンプラザ新潟の裏側はだいぶ不細工。裏方向からだけ見たら、クラウンプラザだと気付けないかもしれない。 ホテル建物の周囲には公開空地が設けられており、ホテル全体が憩いの場となっている。大通りから少し入ったところにあるため、周辺には住宅などが連なり、割と静かな環境だ。広々とした立派な車寄せも、新潟の迎賓館たる風格を示している。 ロビーの雰囲気は、白かった柱が木目になり、カーペットが新しくなった程度で、構造的にはまったく変わっていない。ドアマンやベルは置いていないが、サービスには力を入れている様子がうかがえ、客の顔もよく覚えている。 チェックインは大変スムーズで、サインレスでルームキーが渡された。フロント係とは別に、ロビーアテンダントを置き、幅広いゲストサービスを提供しているようだが、一度も世話になる機会はなかった。しかし、ロビーを通りかかる度ににこやかな笑顔を向けられ、何かの時にはいつでも頼りになるという印象だった。 ロビーの傍らには二層吹き抜けになったロビーラウンジ「越」がある。オークラのロビーを思わせるような、ゆったりとした配置のソファや、大きな窓から見える植栽の緑が心地よい。 今回利用した客室は25平米のスーペリアツインルーム。このカテゴリーには、ベッドが縦向きのタイプと横向きのタイプがあるが、オーソドックスな横向きになった。表側にある広がった形の部屋なので、同面積の一般的な四角形の部屋よりやや広く感じられ、30平米近くあるような印象を受けた。 客室の改装は、フロアによって度合いが違うらしく、このフロアは一部既存の家具を残している。ファブリックはすべて一新され、クールでさっぱりとした中に、濃淡のはっきりした色を用いたが、漂白したような白さと、ブラウンの組み合わせは、どうもあまり上品には感じられない。 ベッドはクラウンプラザの仕様になり、まずまずの快適さ。だが、ナイトテーブルが古くレトロなままでマッチしないことや、ナイトランプが暗すぎることが気になる。 デスクなどの家具も新しそうに見えるが、古いものを活用しているのかもしれない。デスクのイスはオフィスチェアに、デスクスタンドも新しいものになっている。テレビは32インチの液晶。電話機はナイトテーブルにあるが、デスクにはない。 テレビの下は、飲みものの入った冷蔵庫と、湯沸かしポットや茶器を収めた引き出しになっており、無料のインスタントコーヒーが用意されている。 クラウンプラザ共通の快眠プログラム「スリープアドバンテージ」は全室で利用可能だが、すべてリクエスト制で、フロントに申し込む。アロマディフューザーを頼むと、アロマオイルを染み込ませた素焼が用意され、これは持ち帰りもできる。 窓際のシッティングスペースには、どっしりとしたアームチェアがふたつ。これは旧来の家具だが、室内にあるものでは最も立派で、かつ使い心地がよい。間に置かれたテーブルは、ややチャチに見える。 窓にはドレープではなく、ブラインド、障子、襖の3点セットが用いられ、窓際もスッキリとした印象だ。以前は万代橋も見えたはずだが、川べりに林立しつつある集合住宅に視界を遮られるようになってきたため、今では万代橋は見えず、また見える川面も狭くなってきた。 クローゼットは入口脇にあるが、これはかなり狭い。金庫もクローゼット内にあって、その下に一段だけひきだしがあるが、収納スペースとしては不足である。 室内照明はダウンライトと旧来のフロアスタンドでまかなわれており、これらは連動で調光が可能だ。また、インテリアは新調したものの、空調設備は旧式のままらしく、「弱」の設定でも寒くて仕方がなかった。 バスルームはほとんど以前のままで、シャワーカーテンのみが、カーブのあるものに取り換えられている。1泊目はバスタオルとフェイスタオルは3枚ずつ置いてあったが、翌日の清掃後には2枚ずつに減らされていた。ウォッシュタオルは両日ともに2枚だった。 バスルームレイアウトは、バスタブ、トイレ、ベイシンが縦一列に並んだ形。バスタブ上には照明がない。床面にブルーの部分があることや、ベイシンにパステル調の散らし模様があるなど、少々ポップな雰囲気もある。 バスアメニティはクラウンプラザ共通のもの。シャンプー類は大型ディスペンサーボトルに入った中国製のもので、色といい、香りといい、化学合成品バリバリの、どぎつい品物。これを使うには、バスマジックリンで頭を洗うくらい、かなりの勇気がいる。 宴会場のホワイエには、ホテル新潟の歴史にまつわる展示コーナーがある。中でも天皇陛下をお迎えした際のエピソードや、当時のタバコなどが興味深かった。老舗ホテルとして地元の人々にも愛されてきたホテルだけに、海外ブランドの名を冠するようになってから、いささか違和感を持たれているようでもある。さて、今後はどう変化していくのだろうか。 |
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