ベストウェスタン新宿 アスティナホテル東京 Executive Twin Room C
Best Western Shinjuku ASTINA Hotel Tokyo
2009.03.30(月)
東京都新宿区
哀-1

昼間のゴールデン街
 
歌舞伎町にあるホテル やたらと長ったらしい名前のホテルである。ベストウェスタン新宿は冠で、アスティナホテル東京が本体の名前だろうか。まるで2軒のホテルが合体しているようなこの名称は、タクシーで行き先を告げるに際し厄介だった。運転手は冠でも本体でもそれがどこにあるかを理解せず、結局、新宿区役所へと言って初めて走り出した。事実、ホテルは新宿区役所の斜め前にある。役所の近くでありながら、歌舞伎町の繁華街にも近接し、周囲の環境は好ましくない。

ちょうど開業から1周年を迎えた新しいホテルの存在も、居酒屋の派手な看板に圧倒され、まるで埋もれているようだ。ホテルの1階は不夜城ローソンで、地階や2階にもなにか店舗があるようだが、ホテルとは無関係の様子。フロントは3階にあって、吹き抜け空間を上がるオープンエアのエスカレータか、1階と2階を往復するシースルーエレベータを利用してアクセスする。

ロビーは想像していたよりもずっと広く、ベージュのファブリックや、木目、ガラスなどを使って、温か味と透明感とがブレンドされたインテリアで仕上がっている。何となくコーヒー店やベーカリーショップのような雰囲気にも見える。フロントカウンターでは、若いカップルが2組、チェックインをしていた。後ろのソファを見ると、外国人のグループが歓談していたり、ビジネスの一人客が書類を整理したりしており、客層の幅広さをうかがわせる。この点は、世界的に有名なチェーンの冠をつけた成果だろう。

室料はチェックイン時に先払い。その際、朝食を勧められた。翌日は朝食をとらずに出発するつもりだったが、なんとも感じよく勧められてしまい、まんまとそれに乗ってしまった。そして、1,000円余分に徴収された。

客室への案内はなく、2基のエレベータで自ら部屋へと向かう。客室は4階から14階までにあり、4階から10階がスタンダード、11階、12階がビジネス、13階と14階がエグゼクティブとカテゴリー分けされている。うち、11階以上の客室へは、カードキーによる操作がないとエレベータが停止しない。外観から見ると、14階は表側が少し引っ込んでいたり、12階以上は窓が少し大きいなどの違いも見られる。

今回利用するのは、最上階にあるエグゼクティブツインCタイプ。この上にDとEの2タイプがあるが、スイートはない。エグゼクティブフロアには、個性的な内装を施した部屋ばかりが集められ、広さは17平米から46平米まで揃っている。ツインCタイプは34平米で、天蓋付きベッドのあるタイプと、ワイドな窓とビューバスのあるタイプがあり、予約時には後者を希望した。

入口ドアは廊下に対して斜めに取り付けられている。ホワイエには姿見とバスルームへの扉があるだけで、単なる廊下の役割しか与えられていない。居室の窓は確かにワイドだ。5枚の窓ガラスが並び、外にはバルコニーがあるようだが、そこに出ることはできない。ベッドボードに、窓に対して角度が付けられているのは、アクティブな印象の演出だろうか。

ベッドにはシモンズのマットレスを使い、デュベはアイボリーのカバーで包まれている。上にはナイトウエアとバスローブが揃えて置かれ、足元にはブラウンのスローケットを掛けてある。ナイトランプの紫色をしたシェードがいいアクセントだ。ベッドと窓の間には、小さな丸テーブルを挟んで、ふたつのイスが置かれているが、イスはプラスチック製で、座ると冷たく、駅のベンチを思わせる。室内にくつろいで座れるソファがないのは残念。

デスクは壁に向けて取り付けられており、脇に2段の引き出しを備えている。デスクに座ると真正面に32インチ液晶テレビがあるので、やや鬱陶しい。ナイトテーブルがないため、目覚まし時計もデスクに用意してある。ベッド裏のわずかなスペースを利用して、オープンクローゼットが設けられており、そこにドリップコーヒーセットや冷蔵庫も置いている。冷蔵庫は簡易型の極小サイズで、ホテル客室に備えられているのを見るのは初めてだった。

照明はダウンライトやペンダントで構成されているが、電球型蛍光灯を使っているために、点灯してから明るくなるまで、かなり時間を要するのが気になった。バスルーム入口脇には、コンソール型の収納家具があり、ウイング状の飛び出すボックスが珍しい。

バスルームは約8平米と、広く取られている。ベイシンはダブルで、トイレは独立。バスは洗い場付きで、西新宿の高層ビルを望むワイドな窓もある。バスタブは溢れるタイプで周囲には石の囲いを取り付けて高級感を出している。だが、照明は蛍光灯のみだし、空間のデザイン性が薄く、壁などの素材が安っぽいことなど、あまりいい感じがしない。更には清潔さにも問題があり、そこにホテルのグレードを見た思いがした。

バスアメニティはアロマエッセのシャンプー類、DHCのサンプルコスメ、マウスウォッシュ、バスソルトなど、女性好みのラインナップ。タオルは3サイズが2組用意してあった。

朝食は3階にあるレストラン「ステラ」にてブッフェ形式で提供される。品揃えはかなりショボく、1,000円でも割高な印象がある。サービスはないに等しく、バイトの兄ちゃんは自分の髪の毛ばかり気にしていじっていた。所詮、その程度と思わざるを得ない光景だった。

 
入口を入ったところ 入口付近 室内全景

ベッド奥から窓を見る 紫のシェードがアクセント デスク

ワイドな窓 冷たくてかたいイス ウィング収納付きのコンソール

オープンクローゼット ティーセット バスルーム全景

ダブルベイシン ビューバス 細い洗い場付き

独立した殺風景なトイレ バスアメニティ バスアメニティ

エレベータホール 13階にあるラウンジ 無料のコーヒー

ロビー フロントカウンター ロビーのソファ

レストランの入り口前 レストラン店内 レストラン天井

メインエントランス エレベータとエスカレータ 外観

ホテル裏の遊歩道 花園神社 さくらはまもなく見ごろ

 ベストウェスタン新宿 アスティナホテル東京(公式サイト)
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