ホテルベルフォート日向 Single Room
Hotel Verfort Hyuga
2008.11.09(日)
宮崎県日向市
楽-3

ロビー全景
 
タクシードライバー 宮崎駅から乗り込んだ特急列車は、国鉄時代の車両を改装して使っており、見た目はそれなりに小奇麗でも、走りっぷりは昭和のリズムであった。途中、懐かしい初代リニアモーターカー実験線の跡と並走し、日豊本線と偉そうな名前が付いていてもローカル線の風情を残す鉄路を北に向かった。

初めて降り立った日向市駅は、予想に反して近代的で、まだ新しかった。この地域はカボスや夏みかんが有名と聞いていたので、もっとのどかな雰囲気を想像していたのである。また、サーフィンの名所としても名高いらしいが、サーファーは野営も厭わぬワイルドなライフスタイルを好むそうで、あまり税収源にはならないという。

今夜のホテルは駅からもよく見えていて、歩けない距離でもなさそうだったが、荷物が多いだろうからとエージェントがタクシーをすすめてくれた。乗り込むと、感じのよい女性ドライバーから挨拶があった。その明るく親切そうな声を聞いただけでこの街が好きになり、このままずっとこのタクシーに乗り続けたい気分になったが、そう思うも束の間、ものの1〜2分で目的地に到着してしまった。

「ご乗車、ありがとうございました。500円頂戴いたします。」と運転手。エージェントは500円玉を一枚差し出そうとしたが、とても気持ちのいいドライブだったのにワンコインでは気が引けて、ささやかながら千円札を差し出し、つり銭を辞退。エージェントの500円玉はこちらがちゃっかり没収しつつ、代わりに500円の領収証をエージェントに渡した。

ホテルベルフォート日向は、地域密着型のコミュニティホテルで、特にブライダルには力を注いでいる様子。広々としたロビーは2層吹き抜けで、床は大理石張り。天井を見上げると、ブルーの蛍光灯の間接照明が不思議な雰囲気を醸している。フロントカウンターはエントランスの正面、ロビーの中央にあり、その斜め前にはソファセットが用意され、待ち合わせや気分転換にも利用出来るようになっている。

客室へ向かうエレベータは2基。用意された客室は6階のシングルルームだった。客室階のエレベータホールには、漫画や雑誌の入った書棚が置かれ、脇にはアームチェアもあって、なんとなく病院の待合室を思わせる。標準的な客室階では、シングルとツインが交互に配置されており、それぞれは奥行きが同じで横幅が違うという造りになってる。廊下はパステル調のカラースキームで、各扉には真鍮色の飾りを施すなど、「ワンランク上」を意識しているようだ。

シングルルームの面積は、約17平米と比較的広いが、部屋の構造はとても細長くウナギな感じ。入口脇にはボックス風の小さなクローゼットと姿見が並んでいる。居室にはベッド、デスクユニット、の他、しっかりしたアームチェアと丸いテーブルを配置。家具はシティホテルで使える品質のものを揃えているので、安っぽい感じはしない。

ベッドは都度替えする白いデュベカバー仕上げで清潔感があるが、幅は110センチ程度と狭い。デスクユニットには冷蔵庫やティーセット、5段の引き出し、液晶テレビなどが集約されていて、テレビは「A.Z.A.X」という謎のメーカー。LANは無料で接続できる。この日の夜は窓がすっかり結露する寒さだったが、空調が暖房になっていたので凍えることはなかった。

エレベータホールから一番近い部屋だったので、その影響でうるさくないかと気になったが、それよりもどこからともなく聞こえてくるカラオケの歌声に悩まされた。音の源を探ってみると、5階から連絡しているANNEXの宴会場から聞こえてくるものだった。

バスルームは140×180センチのユニット。シングルにしてはゆとりある広さだが、シャワーカーテンが濡れたままで、しかもカビが付着しているのが残念。アメニティはディスペンサー式のボディソープとリンスインシャンプーの他、最低限の品揃えで、タオルは大小1枚ずつがセットされている。

食事は外に出ず、館内で済ませた。1階の「フィオーレ」ではおばちゃんが一人でサービスに当たっている。混雑しているほどではないが、一人では慌しいことだろう。ハンバーグステーキは家庭的な味だったが、生チョコケーキは変な食感だった。ルームサービスもあって、ピラフ600円、パスタ650円と手頃だが、あまりに安すぎてレンジでチンではないかと想像する。

朝食は「フィオーレ」で和洋のブッフェ。どちらかというと和の方が充実しており、洋食は肝心なパンが美味しくなかった。一方で、宴会で出されるような豪華なフルーツ盛り合わせがあったりもする。飲み物はドリンクバーのディスペンサー。せめて朝は淹れたての美味しいコーヒーが飲みたいものだ。

 
シングルルーム全景 幅が狭く細長い印象 デスクユニット

ベッドは清潔感がある アームチェアとテーブル バスルーム

窓からの景色 客室階廊下 エレベータホールのマガジンコーナー

ロビー ロビーのシッティングスペース ロビーの天井

朝食 エントランス 外観

 ホテルベルフォート日向(公式サイト)
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