アパホテル&リゾート 東京ベイ幕張 Double Room |
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APA Hotel & Resort Tokyo Bay Makuhari |
2008.08.28(木)
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千葉美浜区 |
楽-1
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カジュアルな巨艦ホテル | 地上50階。プリズム形をしたフォルムの先端を東京湾に向けてそびえる堂々たる姿には強烈なインパクトがあり、湾岸都市の発展を象徴するかのようだ。ホテル単独の建物としては、現在でも日本最高層を誇り、とりわけ高層階客室から見渡す東京湾の眺めは、豪華客船で海原に旅立つ瞬間に感じた興奮をも呼び覚ます。
海浜副都心として整備が進むこの地に、前身である幕張プリンスホテルがグランドオープンしたのは1993年4月1日。周辺にはすでに5軒のホテルがあり、いずれも比較的高級路線を進む中、シングルルームを主体としたビジネススタイルのホテルは、メッセでのイベントやコンベンションで宿泊を伴う客には重宝だった。 客室のクオリティは新横浜や品川に類似していたが、最上階には贅沢なまでに広大なスイートも備えるなど、ビジネスだけでなく、週末のレジャー需要、そして願望か幻想の域ではあるが、賓客の利用も想定していたようだ。賓客ならニューオータニかマンハッタンを利用するだろう。 総客室数1,000室級のホテルならではのダイナミックさは味わえるだろうが、ここに真の心地よさを想像するのは難しい。外観の秀逸さがいかに魅力的でも、それは滞在の快適さとは別次元のことなので、なかなか泊まろうという決心がつかずにいたら、とうとうプリンスではなくなってしまった。しかもあろうことにアパホテルとは。 アパホテルを悪く言うつもりもないし、悪く言うほどよく知りもしないけれど、どうも肌に合わないのではないかということは直感している。事実、一度だけ利用した赤坂のアパホテルでは、来たのがそもそも場違いであったと思い知った。だが、幕張はアパホテルとして建ったわけではないし、プリンスの時代と同じではないにしても、多くの部分はそのまま活用していることだろう。とりあえず一度泊まってみることにした。 アパホテルとしてオープンしたのは2006年7月1日。その後、館内の改装や大浴場の増設をして、同年11月17日にグランドオープンを果たしている。個人で泊まる客の多くは、海浜幕張駅から徒歩でやって来る。すると2階のエントランスから入って1階のフロントへと進むわけだが、上りしかないエスカレータを見た時点でちょっとゲンナリ。 ロビーはダイナミックなアトリウムになっており、建物のテーマでもあるプリズム型の意匠があちこちに見られる。パッと見た感じ、ロビーに大規模な改修の形跡はないようだが、リゾート風のソファ、中国風の衝立やパゴダのオブジェなど、和洋折衷と言うより、てんでちぐはぐというか悪趣味の域に近い趣きだ。 チェックインでは宿泊料金を前払いし、スムーズに終了。頼みもしないし、尋ねられもしないのに、アパホテルのポイントカードが勝手に作成されて、ルームキーと共に渡された。フロントの右側には「エグゼクティブカウンター」なるものが設けられいるが、そこにはスタッフも配置されておらず、何のデスクなのかよくわからなかった。 用意された客室は38階のダブルルーム。海からは遠い奥の部屋だったが、マリンスタジアム越しに海や東京都心方面が良く見える。面積は18平米弱とコンパクトサイズ。すべてのシングルも同サイズで、更に同サイズのツインも数多く設けられているようだ。階層によって料金が違うが、ダブルルームはすべて38階か39階の高層階に位置している。なお、40階から45階までは木目のエレベータホールなど、ちょっぴりいい感じのインテリアになっており、中でも最高級スイートのある45階にはもうワンランク立派に見える。 それに比べると一般フロアはシンプルというよりも味気なく感じるが、むしろ元プリンスらしさは色濃く残る。その象徴がエレベータホールに窓を向いて設置されたペアのチューリップイスだ。景色を見ながらカップルでたそがれるコーナーかと思いきや、どうも喫煙所代わりらしい。 そういえば、禁煙室で予約したのに、部屋の中はほんのりタバコフレーバーだった。狭いのにイヤだなと思ったが、文句を言っても満足できる対応は得られないような気がしたので、今回は泣き寝入りすることにした。 入り口脇の小さなクローゼットには、大浴場利用時に着る丹前が入っている。そしてすぐに居室。ベッドは160×200センチサイズで、高さは38センチしかない。マットレスはわずか12センチの厚さだが、寝具は都度替えするデュベカバー仕上げ。ナイトテーブルはなく、電話機はデスクに設置している。デスクユニットには三面鏡、26インチ液晶テレビ(地デジ非対応)、空の冷蔵庫、金庫が備えられ、デスクのサイドにグラスなどを収納する棚がある。LANは無料で、懐中電灯もわかりやすい場所に置かれている。 窓際には、窓を背にしてロングソファがあって、広げると85×190センチサイズのソファベッドになり、背もたれの裏にはソファベッド用の寝具が収納されている。ソファやデスクチェアの生地は、擦り切れ、日焼け、タバコの焦げなど、かなり傷みが目立った。ソファと本ベッドの間のわずかなスペースには、小ぶりの丸テーブルを設置。 室内にバゲージ台もないので、スーツケースを持っての滞在だと、広いベッドは諦めてでも、床にゆとりがあるシングルの方がいいかもしれない。窮屈な居室だが、窓は幅175×高さ165センチサイズで、室内で唯一開放感を与えてくれる。 バスルームは160×180センチのシンプルなユニット。バスタブは160センチの長さがあるものの、頭の部分が大きく取られているので、容積は少なめ。壁掛けのリキッドソープとリンスインシャンプーなど、アメニティも最低限で、タオルは大小が1枚ずつ。ドライヤーは「象さん」と、まったく魅力のないバスルームだ。 しかし、宿泊客は4階にある大浴場を無料で利用可能なので、むしろ部屋のバスルームはあまり使わなくてもいいくらいである。大浴場の入り口にはキースロットがあり、ルームキーで入場できる。タオルやカミソリなどは部屋のものを持参。客室と大浴場との往復に限っては、浴衣と丹前、スリッパでもいいらしい。大浴場は2箇所で趣きや設備が異なっており、偶数日と奇数日で男女が入れ替わる。ちょっとしたスーパー銭湯的な設備が整っており、ユニークな浴槽や、サウナ、休憩コーナーもある。 館内のレストランは利用しなかったが、プリンス時代とは大きく異なり、中華の食べ放題やマンガ喫茶など、極めて大衆的。2階にはローソンがある。滞在中、洗練を感じることは一瞬たりともなかったが、普段着で気軽に利用できるホテルとして、こういったスタイルもアリかも。 |
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アパホテル&リゾート 東京ベイ幕張(公式サイト) | |
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