銀座日航ホテル Single Room
 
Ginza Nikko Hotel
2008.06.20(金)
東京都中央区
楽-2

シングルルーム室内
 
クラブ街の老舗ホテル 銀座日航ホテルは銀座の高級クラブ街の中心に位置する、全112室の小さなホテルである。開業は1960年12月1日で、東急ホテルズの第1号店である銀座東急ホテルよりも半年ほど早い。1967年にはボヤ騒ぎがあったが、あまり話題になることもなく、今は50年目の節目を目前に控えつつ、ひっそりと佇んでいるホテルだ。90年代に一度改装をしているが、館内はレトロなムードが漂い、このホテルだけは前世紀に置き去りにされているかのようでもある。

近く改装を予定しているらしいが、ホテルの建物としては東京で最も古い部類(定礎昭和34年8月とある)に数えられるようになった今、むしろ昭和の香りを残し、ほんのり温か味を感じる内装にして欲しいものだ。しかし、クールで硬い雰囲気を好む日航ホテルがすることだから、きっと川崎とか大阪のような陰気な部屋が出来上がることだろう。ただでさえジメッと陰湿な館内から、更に血の気が失われるような予感がする。

ホテルエントランスは外堀通り沿いにあって、JR新橋駅からだと歩いて4〜5分程度だ。通りから階段を半階分くらい上がったところに円形の自動ドアがあって、そこがホテルのメインエントランスになっている。ロビーは狭く、小さなフロントカウンターと、数人分のアームチェアが置かれているのみで、用事もないのに様子を見に立ち寄るには気が引ける雰囲気だ。そして入口の右手の方に、大理石張りのエレベータホールがある。

ホテルは10階建てで、今回用意された客室は5階だった。各客室フロアには14室の客室がある。客室階エレベータホールは狭く、単に廊下の途中にエレベータがあるという感じ。そして人が一人通るのが精一杯の細い階段が各階を連絡しており、階段側の壁は大理石張りになっている。客室は狭い。16平米あることになっているが、それより1〜2割狭い印象を受けた。

家具は木材で出来ており、安普請な感じはないが、それぞれはとても小さい。ベッドは幅97センチのシングルサイズで、ベッドと窓の間にあるデスクも電子レンジの台みたいな大きさである。冷蔵庫キャビネットとテレビ台もコンパクトサイズなので、21型ブラウン管テレビがとても大きく見える。冷蔵庫には数種類の飲み物が用意されている他、廊下にもペットボトル入り飲料の自動販売機が設置されているが、300円と割高である。

クローゼットはベッドの脇、バスルーム側の壁に設置されており、これまた小さい。LANはフロントで借りた接続機材をテレビに接続して使う方式だ。ベッドは子供部屋にあるような感じで、ふとんも毛布もなく、ベッドカバーとシーツだけで仕上げており、昔のシェラトングランデトーキョーベイのベッドメイクを思い出した。

窓は2重構造。かなり高い位置にあるので、景観を愉しむためではなく、明り取りの役割が大きいことをうかがわせる。しかし、この部屋の位置が恵まれているのかもしれないが、窓からは国会議事堂や赤坂方面の景観が望め、それほど眺めが悪いようには感じなかった。窓の上に間接照明が埋め込まれているのは、川崎日航ホテルに似ている。

バスルームは140×180センチのユニットで、パステルカラー2色のタイル仕上げ。カランはサーモスタット付きだが、ドライヤーは懐かしいゾウさんである。アメニティは貧弱だった。

泊まってみて、それなりの個性は感じられるが、強く記憶に残るようなものはなかった。ホテルに専用駐車場はなく、宿泊客に限り提携駐車場を特別料金で利用できるのだが、1泊5,000円と宿泊料金に迫る高額である。

 
窓が高いところにあるのがユニーク テレビと冷蔵庫 ベッドはシングルサイズ

ベッドサイドのクローゼット上には空調吹き出し口 窓は二重 窓からの眺め

2色タイルのバスルーム ドライヤーはゾウさん バスアメニティ

冷蔵庫内 メインエントランス エレベータホール奥からロビーを見る

客室階エレベータホール 壁の裏には細い階段がある 大理石張りのエレベータホール

 銀座日航ホテル(公式サイト)
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