水戸京成ホテル Royal Suite |
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Mito Keisei Hotel |
2008.05.05(月)
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茨城県水戸市 |
楽-3
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朝食に水戸納豆 | 水戸駅北口を出て、駅前にあるLIVINの店舗内を抜け、坂を上がると水戸京成ホテルが見えてくる。北口は、最近開発が進んでいる南口に較べると、はるかに古くから栄えてきた。ホテルのすぐ裏手には、水戸藩の藩校であった「弘道館」や、水戸城址、かつての茨城県庁舎だった「三の丸庁舎」など、この地にとって歴史上極めて重要な施設が集まっていて、それらが何か特別な雰囲気を醸し出し、土地の形状にすら風格が漂っているのを直感できる。
かような土地に水戸京成ホテルがオープンしたのは昭和49年9月。かれこれ34年が経とうとしており、設備的にはだいぶ古くなっているが、今でも駅前の迎賓館的な存在だ。正面玄関前には小さな車寄せがあり、古城をイメージしたような張り出し屋根が設置されている。ロビーは全体を見渡せる四角いフロアプランになっており、正面玄関を入って両サイドにレストランとバーを配置。中央の太い柱には、石柄のパネルを張った間接照明を施し、ロビー空間の効果的なアクセントとした。 ロビーは改装してからそれほど時が経っていない感じで、温か味のある華やかな空間だ。フロントカウンターも一見してすぐにわかる場所にある。チェックインをしようとしたら、係から15時からだと言われたが、今回予約してあったのは12時イン・12時アウトの特典付きなので、改めてそのプラン名を告げるとすぐに対応してくれた。 部屋まで案内してくれたのは、かなり年配のホテルマンだった。もしかすると開業当日からここにいるのかもしれない。その頃新卒で入社したと仮定すれば、計算上ピッタリくるような年代に見受けられた。その人の接客は最初に少々つっけんどんな印象があったが、次第に世話好きな人柄が伝わってきた。 今回の客室はこのホテルで最もグレードの高いロイヤルスイート。立派なネーミングだが、部屋そのものは名前負けしている。でも、ここを「開かずの間」にせず、積極的に販売しているのはいいことだ。全体で61平米の面積があり、内部は3室に分かれた構造になっている。手前からリビング、バスルーム、ベッドルームの順番で並んでおり、それぞれ完全に独立し、扉で仕切られている。 入口すぐのホワイエにはクローゼットとコンソールがあり、その先は扉なくリビングに通じている。リビングにはレザー張りのソファセットとサイドボードを設置しただけで目一杯という広さだが、家具などの木肌の艶がいい雰囲気を出している。ホテルがオープンした頃の家屋に見られる応接間的な印象だ。 サイドボード上には2005年製の20インチ液晶テレビ、茶とインスタントコーヒー、カップ&ソーサー、湯沸しポット、スタンドライトが載っており、下には小さな冷蔵庫が収納されている。テーブルには水の入った灰皿があった。LANはこのリビングにケーブルが用意されていて無料で利用可能だが、あまり接続状況はよくなかった。 続くバスルームは、寝室に至る廊下の途中に配置されている。ドレッシングルームだけでも約7.2平米もの面積があり、そこに幅210センチのオニキス天板を使ったベイシンを設置。ブルーのベイシンボールが古めかしさを感じさせて面白い。また高さが床から68センチしかなく、添えられたイスに座って化粧をする際にはちょうどいいのだろうが、立ったまま顔を洗う時には苦労する。ベイシン前の大きな鏡が空間をよりワイドに見せているのも効果的だ。他に、クローゼットやバゲージ台もここに設置されている。 バスタブを配したエリアは約3.6平米で、タイル張り。床もタイルで、洗い場付きのようにも思える設計だが、バスタブにはカーテンがあり、シャワーもバスタブにしか設置されていない。バスタブもまたベイシンと同じブルーで、長さ177センチ、幅87センチとラージサイズだが、深さは30センチしかないので、溺死する心配はあまりなさそうだ。 トイレは完全に独立した2平米の空間に設置されており、バスタブのあるエリアと同じタイル内装。このように、ドレッシングルームを含めたバスルーム全体の面積は約13平米にも及ぶ。アメニティはスタンダードルームと大差ないように思われるが、バスローブやワッフル地のガウンも用意されている。 一番奥のベッドルームは、コーナーに2面の窓があり、リビングに比べて広く取られている。ベッドは120×200センチサイズで、シモンズの9インチマットレスを採用。都度替えするデュベカバーの下に更にシーツを重ね、まるでヘブンリーベッドのようなベッドメイクになっており、スローケットやクッションを添えてアクセントにした。デスクユニットにはミニ冷蔵庫、27インチ液晶テレビ、ビデオデッキを備えるが、DVDやLANはない。窓際には濃いブルーのイスを置き、寝室でもくつろげるようにしている。 チェックイン後、まずは地下1階の中国料理「景山」に行ったが、ホール席はちょうど満席だった。他の店ならば平気で待たされるだろう状況なのに、ここのマネジャーは親切に気を遣ってくれ、ちょうど空いたばかりの個室円卓を用意してくれた。ゴールデンウィーク中だが、通常通りのランチメニューがあって、千円台を中心に、高くても二千円程度とリーズナブル。ボリュームたっぷりで大衆的な味わいは、ファミリーでの利用にピッタリだ。 朝食は「ディ・スカーロ アルトリ」で。和洋のセットがそれぞれ1,470円で提供される。和定食にもコーヒーが付くし、内容的にも和の方が美味しそうだった。さすが水戸。納豆は「パック」ではなく、刻みネギ付きで提供される。チェックアウトもスムーズで気持ちがよかった。 |
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水戸京成ホテル(公式サイト) | |
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