ザ・クレストホテル立川 Standard Twin Room |
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The Crest Hotel Tachikawa |
2008.04.13(日)
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東京都立川市 |
怒-3
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ウソと言い逃れ | ザ・クレストホテルは、帝国ホテルが運営するコミュニティホテルのブランドである。立川の他、津田沼と柏にもあったが、津田沼はすでに閉館して現在も空家になっている。立川のクレストホテルは立川駅から徒歩10分弱の場所にある。駅周辺にはパレスホテルやグランドホテルがあり、それらに比べるとやや交通の便で不利な立地だが、それ以上に周辺の風紀の悪さが気になるところだ。
駅周辺も上品だとは言いにくいが、駅からクレストホテルまで歩く間には繁華街があるので、披露宴会場にと考える人だけでなく、受験生の宿としても、ここを選ぶに当たっては気が引ける要素になるだろう。実際、宴席ならば送迎バスも出してくれるようだし、本数は限られているが駅とホテルを結ぶシャトルバスも運行されているので、雰囲気の悪い道を避ける方法もないわけではない。また、このホテルは東京都市町村職員共済組合の施設だが、もちろん一般でも利用できる。 この日は雨だった。ホテルに着いたのは14時頃。正面玄関には傘用のビニール袋と小さなタオルが用意されている。ロビーはさほど広くもないが、部分的には2層吹き抜けになっており、中央には華やかなシャンデリアが下がっている。床はグリーンの大理石を基調に、数種類の石を使って幾何学模様を描いた。正面にはフロントカウンター、エントランス脇にはソファが並んだカーペット敷きのシッティングエリアもある。ちょうど帝国ホテルの「ユリーカ」に通ずるテイストの濃いインテリアだ。 フロントには4名の女性の係が立っており、スムーズにチェックインが済んだ。部屋への案内は行なわれないので、自ら荷物を持って部屋へ向かった。ルームキーを差し込んで部屋に入ると、なんとビックリ、真っ暗な室内から男がひとり現れた。思わず一瞬、身構えてしまったが、何事が起こったのか理解するには数秒が必要だった。 男が部屋の外まで出てきて初めてわかったが、そこにいたのは客室係だった。聞けば部屋の最終チェックをしていたのだと言う。カーテンの閉じた暗い部屋で、照明も点けずに何をチェックしていたのか。第一、客室係が部屋に入る際は、ドアを半開きに保たなければならないはずである。 もうひとつ、この部屋の状態をフロントはどう認識していたかということで、責任の所在が変わってくる。チェックイン可のサインが出ていたのなら、その部屋をアサインしたフロントに責任はないが、まだ仕上がっていない状態なのに通したのなら、フロントのミスになる。それを尋ねたかったので、マネジャーを呼んだが、なかなか来なかった。その間、荷物を持ったまま廊下で待たされ、より不快感が増した。 やっと現れた若いマネジャーが言うには、フロントのアサインには問題がなかったようである。だが、にわかに呼ばれて事態をよく把握していないらしく、適切な判断が出来ない様子だった。いずれにしても、部屋で何をしていたのかなど、聞きたくもないし想像もしたくないが、このような状態を客に見られたからには、もう覚悟を決めて頭を下げるしかないだろう。 しかし、若いマネジャーには潔さが欠けていた。すぐさま新しい部屋を用意し、お茶でも出して重ねて無礼を詫びるべきであるが、彼はもっと軽く考えていたらしい。別の部屋を用意するに当たり、よりグレードの高い部屋を用意したいところだが、あいにく満室だと言うので、同じタイプの部屋でいいから別の部屋をと頼んだ。 待つ間に携帯でこのホテルの空き状況をチェックしたら、満室だと言っていたデラックスルームはまだ売りに出ていた。別にいい部屋でなくてもいいが、ウソをつかれるのは気分が悪い。マネジャーが新しい部屋の用意を整えてやって来たので、まだ空いているじゃないかと文句をつけたところ、それはハンディキャップルームで、通常のデラックスルームではないと言い訳をした。 特別な仕様の部屋をデラックスルームだと称して売るなど、ますます信じがたいではないか。それを伝えると、では本来アップグレードする予定だった客をスタンダードルームのままにして、それ用のデラックスルームを用意すると言ってきた。別に他の客の楽しみを奪うつもりなど毛頭ないし、出来ない無理をして欲しいなどとは思っていない。ただ、誠実に出来る限りの姿勢を見せて欲しいのである。とにかく、デラックスルームが満室というのは直感的に疑わしかったが、この日は当初とは別に用意されたスタンダードルームで過ごすことになった。 建物がL字状なので、この部屋からはすべてのデラックスルームの窓が見える。本当にすべて埋まっているのなら、すべてに照明が点るはずであるが、深夜まで時折眺めていたが、半数は暗いままだった。それはそうと、デラックスルームの隣のとあるシングルルームには、若い女の子に次々ときわどいコスチュームを身につけさせ、それを熱心に写真撮影しているおっさんがいたが、堂々とカーテンを全開にしている度胸には恐れ入った。 スタンダードツインルームは27平米。わりと横長の構造だが、窓は1面だけしかなく、その窓はよく結露した。窓際にはベッドにもなるソファとアームチェアによるリビングコーナーがあり、ソファと並んでデスクユニットが置かれている。デスクの上には25型ブラウン管テレビが載り、その下は4段の引き出し収納になっている。その他、ベッド前にも2段の引き出しがついたバゲージ台がある。 ベッドは120センチ幅が2台ならび、カバーと一体になった寝具を使っている。マットレスはシモンズかと思っていたが、それはダブルルームのみらしい。天井高は270センチあり開放的。インテリアはパステルピンクと白木を基調に淡いコーディネートとした。スリッパばビニール製だが、フロントではパイル地スリッパを50円で販売している。バスルームは3.2平米のタイル張りユニットだ。アメニティはディスペンサー式で、タオルは刺繍入りが3サイズ2枚ずつ用意されている。 清掃はさすがに帝国ホテル系だけあり、コミュニティホテルとしては抜群の清潔さである。館内には別料金となるがビジター利用できるスポーツクラブがあるし、1階のレストランはホテルとしてはとてもリーズナブルで味もよかった。若いマネジャーからは、出発時に一層丁寧な詫びがあった。あの後、部屋にいた客室係から事情を聞いて、言い訳の余地がないと観念したのだろう。特別な言葉があったわけではないが、前日とは明らかに態度が違っていて、気持ちがこもっていた。そのきちんとした態度こそが、最初に詫びに来た時に求めていたものである。 |
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ザ・クレストホテル立川(公式サイト) | |
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