ふくろう |
2007.12.19(水)
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ホテルストリックス東京 Single Room | |
Hotel Strix tokyo |
楽-2
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この日は相模大野から深谷へ移動。初めて降り立った深谷駅は、東京駅とよく似た赤煉瓦の駅舎がとても印象的だった。それよりも更に気持ちを動かされたのが駅前交番のお巡りさんだった。荷物を持って交番の前を通りかかると、交番の前に立っていたお巡りさんに「こんにちは!」と声を掛けられた。ただそれだけと言ってしまえばそれまでなのだが、そのキリッとした顔立ちと爽やかな笑顔には特別なものがあって、こんなお巡りさんが守ってくれる街に住みたいものだと心底思った。
それから気分よく会場へ向けて歩き続けたのだが、なかなか到着しない。徒歩5分と聞かされていたので、それならタクシーを使うまでもないと思っていたのに、実際は20分以上歩かなければならなかった。でも、初めての街を歩くのは好きだ。特別気を引くものがなくても、それまで名前しか知らなかった街が、急に身近になるし、加えて、今夜来場してくれる観客とも、何か接点が生まれるような気がする。 公演が終わって、今度はタクシーで深谷駅まで戻った。夜の駅舎は美しくライトアップされ、昼とはまた違った表情を見せている。東京へは、草津から来るちょうどいい特急があったので、それに乗ることに。ガラガラだとは知らずにグリーン車の指定券を買って、他に乗客のいない車両に乗り込んだ。ここでも親切な車掌さんに出会った。検札に来た際には「もう混むことはありませんから、ぜひ座席を回して広くお使い下さい」とか「毛布をお持ちしましょうか」など、サービス精神を見せてくれ、下車する時も扉の前で見送ってくれた。 そして辿り着いたのは、池袋のストリックス。まだ泊まったことも足を踏み入れたこともなかったので、興味本位で予約してあったのだが、想像していたより小さく、アジアの混沌とした裏路地をイメージさせる「池袋的」なホテルだった。ホテルは大きな通りの角地に建ってはいるが、2箇所あるエントランスは、いずれも細い脇道に面している。周囲は雑居ビルが建ち並び、周辺環境は下品。夜ともなればホテル前にも客引きが多数出現する。 敷地面積は狭く、1階にはフロントとわずかなシッティングスペースに加え、小さなカフェがあるだけだ。あとは立体駐車場に場所を取られている。そんな環境にありながらも、フロント周辺は元クレリオンホテルの名残りで大理石張り。生花も飾られているし、フロント係は明るく親切だった。 用意された客室は6階。2基あるエレベータでアクセスする。6階には10室の客室があり、部屋の広さやカタチも様々だ。また、フロアごとにインテリアのテイストに変化を持たせているので、まったく同じ内装の客室というのはほとんどない。古い形式のカードキーで扉を開けると、室内は細長いツインルームだった。横幅は3メートル程度しかないが、部屋の面積は25平米ということになっている。 扉の脇には納戸のようなクローゼット。居室に進むとベージュを基調にしたインテリアでコーディネートされており、ややアジアンテイストが感じられる。ベッドは120センチ幅が2台並び、マットレスは約25センチの厚さがあるシーリー社製。白いデュベカバーで仕上げ、クッションを添えている。マットレスは木製のベッド台に載せられているが、マットレスよりも台が一回り大きく、角が突出している。以前はゴムのクッションを取り付けてあったようだが、それが外れてしまって、今では剥き出しの状態。歩くときに当たったりすると非常に痛い思いをしかねない。 ベッドの目の前は壁があるのみ。装飾もないので殺風景だ。その他の居室設備は窓際に集約している。ふたつのアームチェアと丸いコーヒーテーブル、そして行灯を連ねたようなスタンドライトにより、落ち着いたシッティングスペースを構成。反対にあるデスクユニットは天板にガラスを使い、20インチ液晶テレビやスタンドライト、バニティミラーなどが載っている。下には空の冷蔵庫やティーセットとドリップコーヒーの他、グラスやカップ&ソーサーなどを収納したキャビネットを置いているので、イスに座ると膝が窮屈だった。 客室の天井高は255センチで、この部屋の窓はこのホテルでは大きめに取られており、一部が開放可能だ。窓からは隣のビルが見える程度で眺めはよくないし、窓枠には害虫の死骸があったりした。窓際にも納戸があるが、引き出しの類はひとつもなく、細々したものを整理するのが難しい。室内が遮音性に乏しいのも気になった。 バスルームは160×200センチサイズのタイル風ユニットバスだが、最近の改装でもバスルームには手を加えなかったものと思われる。浴室内照明はベイシン上の蛍光灯のみ。バスタブカランはサーモスタット付きだが、水勢が弱い。ベイシンも同様に水勢が弱いが、こちらは弱いにもかかわらず水が撥ねて使いにくかった。 バスタブは160センチの長さがあるが、水深は浅い。タオルは大小が4枚ずつ用意され、アメニティは壁掛けディスペンサー式。コットンやボディタオルも備える。他に必要なアメニティがあれば、フロントに様々なアイテムが用意されている。シャンプー類も数種が揃い、貸し出しを行なっているそうだ。 館内の飲食店は1階のカフェ「ジェイドガーデン」と最上階のバーのみだが、ディナータイムに限り、カフェからルームサービスを取ることができ、ハンバーグステーキセット1,600円、ビーフカレー1,150円などと手頃だ。ピッツァのデリバリーもフロントが取り次いでくれる。朝食は「ジェイドガーデン」で用意される。和洋のどちらかをチョイスするのだが、どちらも貧弱で魅力がないのが残念。この朝食がホテルの価値を大きく下げているように感じられた。 |
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ホテルストリックス東京 |
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