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2005.09.10.(土)

ホテルモントレ ラ・スール大阪 Standard Single Room
Hotel Monterey La Soeur Osaka
楽-3 アール・デコ
フロントへと続く廊下
ホテルモントレ ラ・スール大阪は、この9月2日にオープンしたばかりの真新しいホテルであり、モントレにとって大阪で2軒目のホテル出店となる。大阪城に程近い大阪ビジネスパークの一角に位置し、JR京橋駅からビジネスパークへの連絡橋を経由して徒歩3分でアクセスできる。デッキに面した2階エントランスは、ホテルの入口にしては非常に小さいが、このホテルのテーマにもなっているニューヨーク風アールデコ様式のデザインが目を引くので、見落とすことはないだろう。

エントランスから館内に入ると、特徴ある照明器具の数々や、壁の意匠、クラシックな調度品などが多数ちりばめられ、思ったよりもコンセプトがよく表現されているインテリアに感心した。美術館を歩くように、ゆっくりと雰囲気を楽しみながら廊下を進むと、フロントのあるホールに通じる。モントレといえばこぢんまりとしたフロントを持つという印象が強いせいか、ここのフロントロビーは広々と感じられた。

フロントロビーの隣には、ホテルには珍しい中国風宴会場が備えられており、そのホワイエには、派手な色彩の3体の陶製人形が鎮座して、異国情緒を漂わせていた。1階には車寄せのあるエントランスも設けられてはいるが、係も常駐せず、客待ちのタクシーも人影もなくて、ほとんど利用されていないように見えた。

客室は17階から22階までの6フロアにあるが、17階から19階、20階から22階の3フロアごとにフロアプランが若干異なっている。15階までの箱型のオフィス部分の上に、コの字型のホテルがちょこんと載ったような形状をしており、ブロックのレゴで作ったおもちゃのようにも見える。

今回利用した客室は、最上階のシングルルーム。18平米程度の空間だが、余計なものがないので、さっぱりと機能的に仕上がっている。ブルーの壁にダークウッドの家具を据えたクールなデザインの中にも、タッセルを用いたカーテンがエレガントな印象を醸す。照明はデスクスタンド、ナイトスタンドのほかに洒落たペンダントライトが下がり、とても明るい。床は明るい色のフローリングを使うことで、狭い部屋が陰気になることを抑えている。

ベッドは140センチ幅で、白いデュベカバーでメイキング。デスクのすぐ脇には細いクローゼット、反対側にビールなどを備えた冷蔵庫や、液晶テレビがあり、その上は簡単なオープン棚になっている。イスはデスクに添えられたものがひとつあるきり。ホテル案内には客室内にアームチェアやコーヒーテーブルが備えられていることになっているが、少なくともこの部屋にはなかった。

バスルームは、ダークグレーの模様入りパネル仕上げ。鏡が小さい上に安っぽいのが気になったが、浴室金具はセンスよく選ばれている。アメニティは豊富に用意され、タオルも3サイズある。バスタブはシングルルームにしてはゆとりある大きさだった。

窓からはコの字の内側を見る格好となり、京橋駅周辺を望む。眼下にはアトリウム内にある白いレンガ積みのチャペル「セント・アンナ」を見下ろせるはずだが、角度的によく見えなかった。また、この客室からはどう頑張っても見えないが、一部のツインルームからは大阪城も眺められるという。

ホテル全体にテーマ性があり、なかなか興味深い空間デザインが施されているが、サービスに関してはまったく印象に残らなかった。サービス内容や体制は、所詮ビジネスホテルに準じるものであり、カジュアルな色合いが濃い。だがチャペルをはじめとした婚礼関連施設には、かなりの気合いが感じられ、また雰囲気もよく出来ている。次々に個性的なホテルをつくるモントレグループが、今度はどんなコンセプトを打ち出すのか、今から次が楽しみだ。

ブルーの壁が印象的なシングルルーム 140センチ幅ベッド

デスク周辺 外観

バスタブ 鏡が小さくてぼろい

館内にはこんな一角も 2階のエントランス

[ホテルモントレ ラ・スール大阪]

Y.K.