2005.03.26.(土) |
|
uraku青山 Suite Uraku Aoyama |
|
楽-4 メンバーズホテル | |
|
|
uraku青山は、ホテル、レストラン、フィットネス、バンケットで構成される会員制施設で、外苑前駅から程近い青山通り沿いに位置している。案内によれば、その名は粋人織田有楽斎に因み、メンバーの満足度を追求することと、プライバシーとセキュリティを徹底的に尊重することをコンセプトとしているという。レストランを含め、一般に利用できる施設はまったくないので、賑わう周辺環境にあっても、館内は違った時間の流れ方をしている。
客室は6階と7階にあり、6階はツインルームなどのパーソナルルーム、7階には5室のスイートを配置した。それぞれのフロアで廊下の内装も異なっているが、廊下の途中やエレベータホールにまでリビングスペースがあったり、極めて豪華な造りになっている。 今回利用したスイートは約100平米。全体に高い質感の家具をゆったりと配置したレジデンス風の設えになっており、華やかさよりも、飽きの来ないことに神経を注いだと感じられるインテリアだ。客室エントランスを入ると、大理石のホワイエがあって、傍らにゲスト用の広いトイレを設けている。その先には広いリビングが広がっており、ソファ、ダイニングセット、ライティングデスク、ミニバーキャピネット、アーモアという構成だが、どっしりとした家具を配してもなお十分なゆとりがある。 続くベッドルームには120センチ幅ベッドが2台並ぶが、すでにターンダウンが済んだ状態に仕上げられていた。ヘッドボードにも布が当てられ、汚すことを気にせずにボードに頭をつけられるのはいい。ベッドサイドには幅広のクローゼットがあり、その他、アーモアと立派なドレッサーが置かれてる。 ベッドルーム奥のバスルームも広く取られている。大理石をふんだんに使った空間は、シャワーブースを独立させ、ベイシンには小型テレビも備えた。長いバスタブの脇には大きな鏡が張られ、金色の浴室金具と共によいアクセントになっている。そして、カランからは茶が淹れられるほどの非常に熱い湯がでる。これは日本のホテルでは極めて珍しい。 なかなか快適なバスルームだが、バスタブ周辺が暗いのが気になった。また、タオルは肌触りのいいものが豊富に用意されるのに、アメニティがマルセイユソープ以外はびっくりするほど安物だったりと、妙なところでケチな印象も。そのケチさは、緑茶のティーバッグにも表れていた。 朝食はルームサービスを利用した。ルームサービスは前日までの完全予約制だが、8階のレストランを利用する場合も、午前5時までに予約が必要だ。朝食は時間通りに運ばれてきたが、係は不親切にもワゴンを置くだけで帰ってしまった。ワゴンに椅子を向ければすぐに食べられるようセッティングされているなら構わないが、そうではなかった。ワゴンには無造作に料理が並べられているだけで、明らかにそこからテーブルに移してセッティングする必要があった。コーヒーの味は中程度だったが、マスクメロンは美味しかった。 全体にサービスはかつての西洋銀座に似て、やや陰気だが丁寧なもの。それほど気が利いているわけではなく、こちらから求めない限り、積極的な行動は望めない。だが、接客には手馴れた感じもあり、一定の安心感に支えられた滞在ができる。 |
|
|
|
[uraku青山] |
Y.K.