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2004.12.24.(金)

湯本富士屋ホテル Japanese&Western Combined style room
Yumoto Fujiya Hotel
楽-3 ロマンスカー
橋から見るホテル本館
ロマンスカーで箱根へ。かつては新婚旅行の憧れであり、家族との思い出を彩る列車だった。車内ではトレーを持ったウェイトレスが客席を回る「走る喫茶室」を営業し、停車駅では各車両の手動の扉をウェイトレスが開閉するなど、さながら航空機のようなサービスで旅情を演出していたが、最近は通勤やショッピングの足に取って代わり、旅の足というイメージが薄らいでしまった。だが、2005年の春には、再び新型車両が登場し、かつてのような旅情溢れるロマンスカーが復活する。

この日のロマンスカーも、箱根へ向かうファミリーや年配のグループで賑わっていた。座席を向かい合わせて、持ち寄った手料理を広げて、早くも宴会を始めているグループもいた。列車が箱根湯本の駅に到着すると、そのまま登山電車に乗り継ぐ客、駅前からバスを利用する客など、それぞれの目的地に向かって散ってゆく。湯本富士屋ホテルは、箱根湯本駅から地下道を抜け、早川に架かる橋を渡ればすぐ目の前という、とても便利な場所に建っている。かつては、急な坂か階段を上がらなければアプローチできなかったが、現在では橋を渡りきったすぐ先に、玄関脇へと通じるエレベータが設置されている。

13時45分。正面玄関では、チェックインタイムを前に、到着ゲストを迎えるためにスタッフが立って待ち構えている。明るく「いらっしゃいませ」と声を掛けられ、館内に招き入れられるまではよかったが、フロントでの手続きは暗い感じで、あと15分程度だというのに部屋には入れず、ロビーのソファで待つように言われた。ロビーというのも退屈だったので、ラウンジに行きコーヒーを注文した。客も少なく落ち着いていたが、出されたコーヒーは面白い味がした。

14時を回ってから、再度フロントに出向き、鍵を受け取り部屋まで案内してもらった。担当したのは年配の係だったが、無口なだけでなく暗い雰囲気で、客室までの道のりが遠く感じ、重苦しい空気に息が詰まりそうだった。意味もなくベラベラと話しかけられるのも鬱陶しいが、せめて設備の案内でもしたらいいのにと思った。

客室は高層階の和洋室。48平米の面積があり、半分がベッドのある洋寝室、奥の半分が畳にテーブルを置いた和室になっている。和室の押入れには布団が数組用意され、家族やグループでの利用に適した客室だ。ベッドは一方がスタッキング型で、非常に寝心地が悪い。室内のインテリアはカジュアルな雰囲気で、色調も淡くおさえられている。バルコニーがあり、湯本温泉郷や登山電車も望めるが、鳩が多いので襲来に注意が必要。

バスルームは広く、洗い場を設けたマンションタイプ。トイレとベイシンはそれぞれに独立した設計だ。アメニティはオーソドックスな品揃えだが、タオルはバスタオルと手拭いが一組ずつしか用意されていない。大浴場に行く際もこのタオルを持参することになっているので、足りないと感じた。

大浴場は、山側の斜面に向かって設けられており、まだ新しいので清潔感があっていい。露天もいいが、内湯が広くて気持ちがよかった。せっかくの天然温泉だが、湯に塩素の臭いが強くて残念。サルが出没することもあるらしく、脱衣場に注意書きが掲示されていた。客室からのアプローチが遠く、宴会場のホワイエを通り抜けなければならないので、もし宴会で着飾った人たちと出会ってしまったら、相手に申し訳ない。

館内には飲食施設が6店舗あるが、ディナーは高い店が多く、居酒屋が最も手ごろ。どの店もホテルらしい内容とサービスを提供しているが、改装されてから内装が軽やかになり、奮発する気分にはなれなかった。朝食は「姫沙羅」で和洋のブッフェを。和食は充実しており、味もよかった。宿泊でなくとも、日帰り入浴とランチがセットになったパッケージなども用意されているので、下山の途中に列車をひとつ遅らせて、気軽に立ち寄ってみるのもいい。

和室部分 和室から洋室を見る

窓際にはイスとテーブルが窓に向かってセットされる ベイシン

タオル掛けやタオルバスケット バスルーム

バルコニーからの眺め 橋を渡ったところのエレベータ乗り場

正面玄関前 フロント前のソファコーナー

[湯本富士屋ホテル]

Y.K.