三井アーバンホテル大阪ベイタワーは、30階から50階に客室を持つ、大阪市内では最も高層のホテルだ。複合都市「ORC200」の中核施設をなし、その敷地内にはアミューズメント施設やショッピング施設などを擁している。タワーの低層階はオフィスやマンションが同居し、目の前にも超高層のマンションタワーがそびえる。弁天町駅から2分の好立地と、高層階からのパノラマビューが魅力のスタンダードクラスホテルだ。
チェックインをしたのは22時過ぎ。周辺設備もフロントもすでに閑散として夜らしい雰囲気だった。フロントの係は親切な印象で、シングルの予約をツインにアップグレードしてくれた。ロビーは広く、中央にある柱を光のオブジェに仕立てた演出が目をひく。クリスマスの装飾は控えめで、それがかえって品よく感じられる。
アサインされたのは41階の禁煙フロアだった。ブルーのカーペットを敷いた廊下の両脇に、スタンダードルームがずらりと並んでいる。ツインは25平米前後と決して広くはないが、明るい照明と窓からの見事な眺めが圧迫感を解消してくれる。122センチ幅ベッドが2台並び、窓際には背もたれの低いイスがふたつ置かれている。デスクは割と小さめで、イスをひくとベッドにつっかかるほど、客室の横幅には余裕がない。冷蔵庫や引き出しもデスクと一体化しており、家具はスッキリとさせた。
バスルームはタイル張りで、一昔前の標準的な仕様だった。ディスペンサーボトルのシャンプー類と、簡素なパッケージに収まった品質の低いアメニティがホテルのクラスを物語っている。タオルも非常に薄手だった。
通常は開かないはずの窓がなぜか開いた。外には非難用の通路があり、低い柵で囲われているだけなので、のぞくとヒヤッとする。高層階特有の風が、その恐怖を一層のものにするが、窓越しでなく直接眺める夜景はため息が出るほど見事だった。
大阪キタには、三井アーバンホテル大阪がある。名前が似ているというか、完全に含まれている格好だ。タクシーに乗って「ベイタワー」を省くと、違うホテルに連れて行かれるかもしれないのでご用心。
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