東京駅八重洲口から徒歩5分。ゴールドに輝くライトアップが新幹線からもよく見える八重洲富士屋ホテルは、抜群の立地が人気で、出張のビジネスマンや外国人グループが多く利用している。レストランや宴会場も併設する立派なシティホテルだが、ビジネスユースに徹した設えを貫き、よく言えば真面目なホテルだ。でも、つまらないというのも実感。
テーマパークのグッドネイバーホテルにもなっており、シャトルバスが運行されているのだが、ここは京葉線の東京駅の真上。渋滞状況が読みにくいバスよりも、京葉線で15分というアクセスを選択する方が賢いのではないか。現に、発車するバスを見ても乗客はほとんどいなかった。
ロビーに華やかさはないが、大理石を使うなど、それなりのクラス感があり、フロントサービスも手馴れていた。多くの人で賑わう割には座るところが少ない。エレベータは3基あるが、なんとも反応の鈍いエレベータだ。建物は四角柱のカタチで、4方を客室が囲んでおり、吹き抜けになった中央部分に面した客室も一部ある。客室廊下は暗く、昔のホテルのような雰囲気だ。
今回利用したのは22平米のツインルーム。改装してさほど経っていないようだが、カーペットは早くも張替え時だ。ナイトテーブルには埃が積もり、コーヒーテーブル上も汚れているなど、清掃の不行き届きが目立った。標準的なレイアウトの室内で、基本的機能は満たしている。窓には腰がなく電車の窓のような感じで、11階からの眺めは隣のビルだけだった。
バスルームはユニットバスで、タオルは3サイズ揃う。アメニティは標準的だが、無料のミネラルウォーターが2本置かれているのはうれしい。ルームサービスはないが、ロビー脇にセブンイレブンがある。居室の照明は、シーリング、ブラケット、ナイトランプと十分な明るさだが、入り口も含めて全てひとつのスイッチで消えてしまう。逆にバスルームは電球ひとつだけで薄暗かった。
1階のロビーラウンジは「UCCカフェ ウィーンの森」。その名の通り、オーストリア風にシルバートレーでコーヒーを提供し、店内のインテリアもそれらしく、待ち合わせにも便利。客層はおじさんばかりだが、このホテルにはとてもよくマッチしている。
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