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2004.05.24.(月)

ハレム トルコ料理 外苑前
Harem
喜-4 異国の鳥
ファザードのサイン
ベルコモンズの角からキラー通りを千駄ヶ谷方面に100メートル足らず行くと、左手にブルーの流麗な字体で「Harem」と書かれた看板が目に入る。細い階段を下りてしっかりとした扉を開くと、メタル、グラス、レザーなどが放つ様々な色彩にエキゾチックなインパクトを感じる。ルビー色のスツールが並ぶバーカウンターやブルーのラウンドチェアがライトに照らされて妖艶なムードを作り出す。この店は、官能的なダンスを舞う、都会に舞い降りた異国の鳥だ。

ファニチャーから食器まで、オーナー自らトルコに出向いて買い付けたり、デザインをして作らせたものでコーディネートされているだけあり、隅々にまで思い入れが感じられる。店内はさほど広くはなく、常にサービスが行き届く規模だ。ダイニングホールはふたつのセクションに分かれているが、いずれにもトルコの国花チューリップをモチーフにデザインしたイスが並び個性を光らせている。

料理はシンプルで驚くほどにヘルシーだ。伝統的なトルコ料理から、オリジナルにアレンジされた創作料理まで、様々なメニューが揃っている。エッセンスを感じたいならコースがいい。一通りの名物料理が味わえる構成だ。ペースト状にした様々な素材を焼きたてのパンに塗って食べるメセ、マグロを軽く炙ってナスのペーストに載せた料理、トルコと言えば各種ケバブは欠かせない。仕上げのデザートはパティシェの手作り。食後には本格的なトルココーヒーやチャイも楽しめる。

キッチンは半オープンスタイルで、トルコ人の料理人が調理する姿が見られる。客層は外国人が多く、むしろこちらの方が異邦人のような気分になることもしばしば。仕事で一緒になったトルコ大使館の人たちもこの店を気に入ってよく利用していると話していた。特に週末は予約なしには席につけない。早めの予約をオススメする。

トルコで買い求めたというランプ 店内には花が絶えない

エントランスを入るとバーコーナーがある チューリップをモチーフにしたイスとシンプルなテーブル

トルコの名物前菜メセ 特製デザートの数々

[ハレム]

Y.K.