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2004.03.18.(木)

サンシャインシティプリンスホテル Single Room
Sunshine City Prince Hotel
楽-1 独身寮的単人房
ロビーラウンジのシャンデリア
このホテルに最後に泊まったのは20年近く前のことだった。当時はまだ数少なかった高層ホテルのひとつで、ショッピングセンター「アルパ」やワールドインポートマートなどが、まだ人気スポットだった。サンシャイン国際水族館すらデートコースに入る時代で、この界隈は活気に満ちていた。しかし、今ではこれらの施設もすっかり廃った雰囲気で、都心とは思えないような流行遅れの空気が充満している。

サンシャインシティプリンスホテルは、38階建てで客室数は1000室を超える、文字通りメガホテルだ。池袋から少し離れており、周辺は治安の悪そうな環境なので、あまり都市型ホテルとして注目を浴びる存在ではない。それは新宿プリンスにも通ずるところだ。千の客室を埋めるには団体客に頼る部分が大きく、中でもアジア系のツアー客が大多数を占めているように感じられる。ロビーで遭遇するのは、日本人よりも韓国人や中国人の方が多いかもしれないが、スポーツ大会に参加する地方の学生の姿も見られた。

今回利用した客室は、36階のシングルルーム。とても細長い造りだが、奥行きがあるというよりは、幅が狭いと表現した方が適切だ。幅は2メートル程度しかない。小さな窓を背にして、ベッドが入口を向いて置かれているのがユニーク。どうしたらこんなレイアウトを思いつくのかと不思議だが、逆に考えれば、このように置く以外にない。せっかくの高層階からの眺めも、枕をどかし、ベッドによじ登って見なくてはならなかった。ベッドサイドには金庫が設けられている。

ベッドの前、というか足元にはデスクがあり、上にポットとお茶のセットが載っている。それをどかしてデスクを作業に使おうにも、どかす場所はない。デスクは唯一の卓上であり、椅子も室内にはひとつきりだ。強いておき場所を探せばヘッドボードか。デスク脇には薄いクローゼットとチェストがあり、チェスとの下段は空の冷蔵庫、上には小さなテレビが載っている。画面があまりにも小さいので、ベッドからでは字幕が読めない。照明はスタンドに加え、シーリングライトがあって明るかった。

バスルームはコンパクトなユニットバス。2平米強の広さで、バスタブは極小サイズ。バスタブのカランがベイシン脇に設置されているのが面白かった。ベイシン前の鏡も小さい。トイレは洗浄機能を備えていた。アメニティは最小限の用意ながら、タオルも含めて2名分セットされているので、ダブルルームとしても販売しているのだろう。この狭さなら、いやでも親密なムードになるはずだ。

客室は、新入社員用の独身寮という雰囲気。サービスは快活だったが、特別望むこともないので不足を感じる場面もなかった。レストランは利用しなかったが、ロビーラウンジでお茶を飲んだ。一人だが広いブース状の席に案内された。壁は大理石張りだが、信じられないほど埃が付着していた。いまでも不衛生さでもここは群を抜いている。ロビーには温泉宿のようなみやげ物屋もあって、雰囲気などお構いなしという感じ。ある意味、とてもプリンスらしいホテルだ。

窓を背にして配置されたセミダブルベッド ベッドから入口方向を見る

窮屈なバスタブ バスタブのカランはベイシンの脇に付いている

正面玄関車寄せ 客室からの眺め

[サンシャインシティプリンスホテル]

Y.K.