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2004.01.10.(土)

富山全日空ホテル Premium Floor Deluxe Double Room
ANA Hotel Toyama
喜-3 ツアコンプレイヤー
スケール感のあるロビー
富山でのコンサート出演に際し、富山全日空ホテルに1泊した。コンサート会場がホテルに程近くて大変便利だったが、ホテルそのものを満喫する時間的な余裕がなく、もう少しゆっくり過ごしたい気持ちのまま出発した。それだけ心地よさがあるホテルだった。

外資系ホテルのない都市では、エアライン系ホテルがいい感じに頑張っている。地元の名門ホテルがその土地一番の地位を保っていることもあるが、エアライン系もまた、各地のリーディングホテルとして認められるところが多い。そして、概してフラッグシップよりものびのびとしたいいサービスを提供しているものだ。

富山全日空ホテルが富山のリーディングホテルと思われているかどうかは知らないが、比較的最近オープンしたキレイなホテルとの認識はあるようだ。官庁街にも程近く、富山城を目の前にしながら文化施設の中核をもなす。空港バスが目の前に停まるので、アクセスにも恵まれている。

ロビーは2層吹き抜けで、大理石をふんだんに使ったスケール感のある空間だ。都市ホテルのロビー相応しいグレードと雰囲気を十分に感じさせる。一角にはコーヒーショップがあり、フロントもわかりやすい位置に構えている。エントランス脇にはコイン式のインターネットアクセスコーナーが設置され、外国人が頻繁に利用していた。

サービスは端正で安心感のあるもの。要望にも落ち着いて対応してくれ、信頼に値する。ロビーには常時マネージャーと思しき人が立ち、行き交う人とホテル全体を見守っている。触れる人はみな礼儀正しく、心やさしい印象を残してくれる。ここはホテルなんだなと実感できるのは、当たり前のようだがありがたいことだ。

客室は高層階プレミアフロアのデラックスダブルを利用した。プレミアフロアは、グレードアップしたアメニティやマッサージチェア(シングルを除く)が自慢の特別フロアで、わずか1,155円の追加料金で利用できる。建物の形状から、各フロアに6室のコーナールームがあり、内2室は隣りに階段があるので、やもすればうるさいかもしれない。今回は階段に接しない部屋だった。2面の窓からは富山を一望できるはずだが、あいにく雪が舞って景色は見えなかった。

コーナールームといっても、それほど広いわけではない。おそらく30平米程度だと思う。160センチ幅ベッドが一台あり、白いデュベカバーにブラウンのストールが掛かるシンプルなスタイル。ひとつの窓にはアームチェアが、もう一方にはデスクが外向きに置かれている。テレビは部屋のコーナーあたりに据えた。観葉植物が、ブラウン主体のインテリアに潤いを与えている。照明は明るいシーリングライトもあるが、スタンドでムードを出すことも可能だ。

バスルームは標準的なユニット形式だが、床のタイルが印象的。アメニティはストリングスホテル東京でもおなじみのオリジナル商品「ラティデュール」を揃え、「海の物語」というバスソルトも用意した。バスローブも備える。清潔感のあるバスルームだが、やや水圧が低く感じた。

公演後、他の出演者は芸術監督のお誘いでご馳走を食べに行ったが、ちょっと頭痛がしたので遠慮して一足先にホテルに戻った。気軽に何か食べようかと思ったが、館内のレストランは閉店が早い。バーならやっているというが、そういう気分でもなかったので、ルームサービスを取ることにした。ルームサービスの営業は、朝食とレイトサパーのみ。レイトサパーはバーから運ばれてくる仕組みだ。チャーハンやカレーが1,501円と手頃で、サービスも味もなかなか。

もう少し早い時間だったら、和食「雲海」や中国料理「花梨」で2,500円のセットメニューも味わえた。案内には「お一人様でもお気軽にご利用ください」の一言が添えられ好印象。

朝食は「雲海」か「カフェ・イン・ザ・パーク」にて。今回は和洋ブッフェの「カフェ・イン・ザ・パーク」を利用した。1,732円で充実した品揃えを楽しむことができる。特に、きのこ雑炊、なめこ汁、いかの黒づくり、きんぴらなど、和に惹かれる内容。飲み物はロイホのドリンクバーを思わせるラインナップ。ソフトクリームディスペンサーまであった。メンテナンスもよいが、料理人が目の前でこしらえるパフォーマンスはない。

まずは早朝に出発する出演者と一緒に食事を取り、彼らを見送ってから一度部屋に戻った。すると電話がなり、空港に着いた先程見送った出演者が、客室に航空券を忘れたとのこと。もう搭乗手続き終了ギリギリの時間なのに、届けてくれという。カウンターの係員に電話をかわり、搭乗券の二重発行証明書と新しいチケットを発行してもらい無事に搭乗。忘れたチケットは後に払い戻しをした。こうして、いつも舞台でのプレイだけでなくツアーコンダクター役も務めている。

再度他の出演者に付き合って同じ店に行った。すると「先程代金を頂戴しましたので」と、2度目はサービスしてくれた。よく覚えていたし、親切なことだとうれしく思った。

デラックスダブルの室内 窓は2面

160センチ幅のベッド マッサージチェア

窓を向いたデスク 高級アメニティをそろえる

バスルームは床のタイルがアクセント ブラックのベイシントップがシック

夜景 雪が降りしきる富山

ロビーのシャンデリア ロビーには無料のシッティングスペースも多い

[富山全日空ホテル]

Y.K.