2003年6月25日 |
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名古屋東急ホテル Superior Room | |
楽-2 シールの木目 | |
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名古屋東急ホテルは、各地に展開している東急ホテルズの中でも、トップクラスの設備とサービスを誇っており、数々のホテルが揃う名古屋においても、高い評価を得ている。名古屋駅から結構な距離があり、地下鉄の駅からも少々離れているといった具合に、立地的にはさほど便利とはいえない。しかし、周辺には放送関係各社が集まっており、活気ある場所に建っている。今回は岡崎での公演後の宿として名古屋東急ホテルを選んだ。かつて利用したことがないホテルの中では、最も安心して利用できそうな気がしたからだ。
客室はキャピトル東急ホテルと同じく、スタンダード(5〜8階)、スーペリア(9〜13階)、エグゼクティブ(14〜16階)の3つのカテゴリーにわかれている。そのうちスーペリアが5フロアと最も多い。特別なスイートを除くすべての客室は改装を終えており、清潔感のある明るい空間に生まれ変わった。カテゴリーが上がるにつれ、室内や廊下のインテリアがグレードアップし、エグゼクティブルームに宿泊すると、専用チェックイン・アウトカウンターの利用、早朝のフィットネス無料など、いくつかの特典がある。 スーペリアフロアにはテイストの異なる2種類のタイプがあり、9階と10階は都会的でシャープな印象、11階〜13階はエグゼクティブに準ずるヨーロピアンテイストにコーディネートされている。今回はスーペリアタイプで予約していたが、10階のモダンタイプの客室がアサインされた。広さは30平米に少し欠ける程度だが、天井が低いのであまり広々とした感じはしなかった。120センチ幅のベッドが2台と、テレビを載せたキャビネット、窓に向けて置かれたライティングデスク、オットマン付きの肘掛け椅子とテーブルがあり、スペースにはあまり余裕がない。 家具や照明器具は、それぞれモダンなデザインだが、しみじみ見るとかなり安っぽい。木目のほとんどはシールが貼られているだけだし、ファブリックにも品質の良さはまったく感じられなかった。BGMは有線放送の恐ろしげなヒーリングチャンネル。そして、テレビプログラムは退屈なものばかりと、このあたりには東急のセンスの悪さが現れている。 バスルームはベイシン部分だけを御影石のものに替え、他はそのままにした。バスタブの上には照明がなく暗い上に、タイルの目地にカビが目立ち、清潔感を損ねてしまっている。シャワーカーテンもこの上なく薄いものだった。アメニティは犬猫用かと思うようなどぎつい色のシャンプー・リンスなど、好印象を抱くアイテムは皆無。タオルの老朽化が気になったほか、バスローブの用意もないなど、バスルームに対して力を注ぐ気はないようだ。 新しくなった客室に対して、ロビーなどのパブリックスペースは以前のままだ。ロビーは大理石をふんだんに使い、落ち着いた雰囲気。ロビーから続くラウンジはアトリウムになっており、壁面は水の滴る華麗なデコレーションが施され、随分と豪勢な造りだ。街灯をイメージした照明や、卓上のバラの一輪挿しなど、ヨーロッパ風のイメージを表現していることがうかがえる。 新しい客室よりは旧来の部分の方が完成度が高いだけでなく、このホテルのテイストにマッチしているような印象だった。サービス面は概ね期待通りだったが、人によって態度や仕事振りにかなりの差があることも事実。悪い人にばかり当たったら悲惨な滞在になったかもしれない。若い人は溌剌としていて結構だが、ちょっと先輩格になった30代のスタッフには鼻持ちならない雰囲気を持った者がいる。 |
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2003年6月25日 深夜 | |
名古屋東急ホテル 「モンマルトル」 | |
楽-3 骨付きチキンのナシゴレン | |
「館内で食事ができるところがありますか?」。23時にチェックインをした時にフロントでそう尋ねた。フロントの係は「そうですねぇ・・・」と首をかしげ、結局は館内のレストランはすべて終了していると返事をした。すると、その後ろで荷物を運ぼうと待っていたベルマンが「軽食でしたらまだ大丈夫だと思いますが・・・」と助け舟を出して、コーヒーショップを案内してくれた。フロント係の情報不足には不快感を覚えたが、ベルマンの助言はそれを埋めるに十分なほどに好感を持った。荷物だけ先に部屋へあげておくよう頼んで、コーヒーショップへ急いだ。
席について差し出されたメニューには、コースこそ終わっているものの、アラカルトの料理はすべて記載されており、通常通り用意できるとのことだった。「軽食なら用意できる」という表現はいささか当てはまらないという印象が頭をよぎったが、とりあえず食事にありつけるとあってご機嫌になった。閉店時間が迫っていたので、ナシゴレンとアイスコーヒーを注文した。ナシゴレンには骨付きのチキンが載っているのがユニークだが、味はなかなかいけていた。サービスも閉店間際を感じさせない丁寧さで好印象だった。まだ改装を終えたばかりで、店の中は真新しく明るい雰囲気。モダンでスッキリしたデザインだが、ホテルレストランというよりはスタバのような感じだった。 |
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2003年6月26日 朝 | |
名古屋東急ホテル 「なだ万」 | |
喜-2 オーセンティック | |
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オーセンティックな和食堂といった趣きだが、それがむしろ安心感を与えてくれる。窓際の席からはコーヒーショップからと同じ噴水が眺められるが、同時に隣のビルの窓に積み上げられた、だらしない荷物の山も目に入ってくる。その散らかったビルはホテルプリシード名古屋だ。着物姿の若い女性スタッフはよく気が利き、朝の清々しい雰囲気を一層高めてくれる。
一方、ひとりしかいない男性の黒服は、朝っぱらからかったるそうな態度しか取らず感じが悪かった。ごはんの定食は2000円で、お粥の定食は2,300円。通常はお粥の方が時間がかかるものだが、ごはんの定食の方が後から運ばれてきた。料理の素材や味は確かなもので、たいへんおいしかった。食後のコーヒーは500円で追加できるが、せっかくなのでロビーラウンジでコーヒータイムを楽しむことにして店を後にした。 |
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[名古屋東急ホテル] |
Y.K.