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2002年9月21日

ホテルキャッスルプラザ Single Room
楽-1 懐古の情
家庭的なカラン

名古屋での公演に際して、主催者が用意してくれたホテルがキャッスルプラザだった。公演を終えてからの到着だったので、チェックインをしたのが22時近く。フロントには男性の係が数人たち、手際よくキリッとした態度で、手続きをしてくれた。客室へは若い快活なベルボーイが案内をしてくれ、サービスは全体的に良好だという印象だった。部屋は最上階のシングルルーム。自分で追加料金を払ってでも、広い客室に変更したかったが、同行者たちに遠慮をしてこの客室で我慢することにした。

このホテルでは低層階から順に改装が進められており、リニューアルオープンしたフロアもあるようだが、最上階の14階はまだ昔のままだった。廊下も暗く、客室はなお暗かった。狭く細長い客室には、ベッドと肘掛け椅子に小さなテーブルと、ありきたりなデスクがあるだけ。かなり古いつくりで、むしろこのレトロな感じが珍しかった。

特にバスルームは昔風で、柄の入ったタイルに、一般家庭用の蛇口など、まるで70年代に建てられたマンションの設備のようだ。トイレには洗浄機能がなく、バスタブからの排水も悪くて、バスタブの栓を抜くと水浸しになる。ベッドは固く、薄い枕がひとつしかないので、寝心地は寝台列車のよう。駅から程近いので、ビジネスには便利かもしれないが、いまだ覚めやらぬステージの余韻を味わいながら、充実感とともに眠りに着くには、いささか侘しい気がしてならなかった。設備の古さを補い、気持ちよく過ごさせてくれたのは、快活なスタッフたちだった。とげのない好青年的なサービスは、この古い設備にも増して懐かしさを感じさせるものだ。

薄暗い室内 ベッド

デスク 電話機はベッドの頭のところ

肘掛け椅子とテーブル コンパクトなバスルーム

バスタブもちいさい アメニティ

[ホテルキャッスルプラザ]

Y.K.