27日にチェックインした夜は、フツウのシングルルームにアサインされていた。島精機の創立40周年記念式典に出席する人たちで、和歌山のホテルはことごとく満室だった。今回の和歌山滞在は、その島精機40周年記念式典で演奏を披露するためだった。和歌山ビッグホエールという名のアリーナを利用して開催された式典は実に盛大で、参加した人々に大きな夢と希望を与えたようだ。また、国外から自家用ジェット機で参加した人等も含め、いろいろな地域からゲストを迎えていたので、この式典だけでも、和歌山に大きな経済効果をもたらしたにちがいない。
弘前から直行で和歌山入りしたので、いささか疲れが抜けず困惑しているところに、狭いベッドでその疲れを癒すこともできないまま、次の演奏が迫ってくる。初日はなんとか無事に済んだが、2日目の夜は、このままではマズいなという気分になっていた。ちょうどベイシンのカランの締まりが悪く、水が滴ったままになっていたので、部屋をチェンジすることを申し出た。コンフォートルームに空きがないかと尋ねてみたところ、1,000円の追加で用意できるという。1,000円の自腹で少しでもくつろげるのならと、コンフォートルームを使うことにした。結果的には、大正解の選択だった。
コンフォートルームは、シングルルームに比べて一回り以上広い。そして、ベッドもバスルームもゆとりのある大きさになっている。アメニティはすべて2名分用意されていたので、ダブルルームとしても利用されているのかもしれない。まくらはそば殻とテンピュールのものが用意されており、好みで使い分けることができる。
また、ヒノキのチップがサービスされ、枕元で香りを楽しむもよし、バスタブに入れてヒノキ風呂気分を味わうもよし、室内で手軽に森林浴ができる優れもの。そして、なによりうれしいのは革張りのマッサージチェアだ。このマッサージチェアは、数あるマッサージチェアの中でも、かなり気持ちよく揉みもぐしてくれる部類だろう。たった1,000円でこれだけくつろがせてもらえるのなら、間違いなく買い。最近の東急ホテルズでは最高傑作だ。
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