都ホテルは、東京、京都、大阪と改装ラッシュが続いている。大阪も劇的な変貌を遂げた都ホテル東京とよく似たテイストに改装されたが、東京のそれよりも、やや手ぬるい改装にとどまっているという印象だ。デスク周りのデザイン、室内のカーペット、壁に掛かった額装、バスルームの葉っぱ模様の壁紙など、共通する点が多い。アーモアも同じようなデザインだが、東京が黒っぽい色合いなのに対し、大阪は明るい色に仕上げている。東京のアーモアについている、両脇に羽のように引き出せる棚は大阪のものにはなかった。
また、東京と最も違うのはベッドだ。こちらのベッドはフツウのもので、東京の素晴らしい寝心地が得られるベッドとは比較にならない。LANの接続サービスも行なっていなかった。バスルームはスペース的にはゆとりがある方で、扉を開けるとすぐに便器があるというのが変わっている。バスタブの上にはハロゲンのダウンライトがあり、大きな効果を生んでいる。アメニティは従来のもので、ボディソープやリンスインシャンプーはポンプ式。改装で明るく都会的な雰囲気になった室内のイメージとは似合わないアメニティだ。
ロビーはダークブラウンを基調とした落ち着いた空間に生まれ変わり、たくさんのシッティングスペースが用意されている。新しいレストランもユニークな存在。しかし、大阪の厳しいホテル戦争を生き抜くには、ちょっとプチ整形をしました程度の変化では、心許ない気がする。これぞわがホテルのウリですと胸を張れる特長がほしいところ。
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