2001.12.09
比較
日本料理「つる家」東京全日空ホテル
楽-1

師走の日曜日。東京全日空ホテルのレストランはどこも満席で、店によっては長蛇の列ができていた。これほどに混雑しているとは予想だにしていなかった。列に並ぶことなく入れる店が1軒だけあった。それが、37階の「つる家」だった。案内されて席につき、辺りを見回してみるとやはり満席。タイミングがよかったようだ。ゆっくりと食事を楽しんでいる余裕はなかったので、4,000円の松花堂弁当を注文した。料理が運ばれてくる間、37階からの見事な眺めを楽しんだ。

ふとテーブル脇に目をやると、ワゴンが横付けされていた。そろそろ料理が運ばれてくるのかと思いきや、周囲のテーブルから汚れた器を集めてきて積み上げているではないか。それをこれから食事をしようというテーブルの真横で行なうのはよろしくない。汚れた器から目を逸らすようにして、店のインテリアを見回してみる。和のテイストを基本としてコーディネートされてはいるが、天井からはシャンデリア風の照明器具が下がるなど、ばらつきが感じられた。

料理は手が込んでおり、十分に楽しめた。しかし、水菓子などデザートの類はついていないので、他店と比べると少々割高感が残った。

食事が済んでロビーに降りたところで予定変更の連絡が入り、しばらく時間が空いてしまった。仕方ないので、ロビーラウンジで時間を潰すことにした。東京全日空ホテルにはアトリウムに面してふたつのラウンジがある。カスケード脇の「アトリウムラウンジ」とアトリウムに浮かぶような雰囲気の「ヴァンヴェール」がそうだ。しかし、両者では料金がずいぶんと違っているのが面白い。「ヴァンヴェール」だと1,350円のケーキセットは、階段下の「アトリウムラウンジ」に行くと1,750円になる。内容は変わらない。不思議だ。

Y.K.