1999.06.26
ソフトオープン
東京ベイ有明ワシントンホテル Standard Room
哀-2

話題の尽きないお台場に、また新たなホテルが誕生する。6月29日にグランドオープンを迎える東京ベイ有明ワシントンホテルは、既存のホテル日航東京やホテルグランパシフィックメリディアンとはグレードが異なる、ビジネスホテルのテイストが色濃いホテルだが、レジャー客の需要を大きく見込んでか、他のワシントンホテルに比べるとツインやダブルの比率が高いようだ。

グランドオープンに先駆けて、6月24日から28日の期間はソフトオープンサービスが実施されており、シングルでもツインでもひとり7,000円で朝食付き、税・サ込みで利用できるので、ものは試しと出掛けてみた。ゆりかもめ終点の有明駅から徒歩3分、ビッグサイト前に完成した21階建ての白いホテルは、全体にモダンですっきりとした設計で、シンプルかつ清潔な印象だ。

ロビーなどパブリックスペースは白が基調で、ホテルというよりは研究所や図書館のような雰囲気が感じられる。ベルマンがいない代わりに、空港でよく見掛けるカートがロビーの片隅に用意されており、荷物の多い時はそれを利用して自分で運ぶようだ。チェックインカウンターの前には、駅のみどりの窓口のように、レジストレーションカードを記入するカウンターがあって、そこであらかじめ記入をしてから、用紙を持ってフロントカウンターで手続きをするシステムになっている。

830室の客室数に対して6基のエレベータしかないが、比較的スムースにエレベータに乗ることができ、客室階に降りると、まずエレベータホールの大きな窓からの景観が目に飛び込んでくる。廊下は天井が低いので窮屈な感じだ。シングルルームのあるあたりは、ドアを通り越すとまたすぐにドアがあって、客室の面積がとても小さいことを物語っている。ツインルームのある場所は、建物自体が緩やかな弧を描いているが、両サイドでの面積の差はほとんどないようだ。

チェックインの際、「海側、陸側どちらがよろしいですか」と尋ねられたので、海側を選択したが、それはちょっと失敗だった。当初の想像だと海側という方がレインボーブリッジ側かと思っていたが、反対のビッグサイト側が海側だった。実際に客室の窓から外を見ると、ビッグサイト越しに海が見えているが、これといって魅力的な景観ではなく、おそらく陸側のほうが都内の夜景が見えてきれいに違いない。

客室は21平米。新しいだけあってさすがに清潔だが、キレイなうちが華だと思う。ビジネスホテルとして、究極の客室を研究し尽くしているワシントンホテルチェーンらしく、一切の無駄がない機能的な客室だ。全室洗浄式トイレで、ズボンプレッサーやボイスメッセージ機能付き電話も設置してある。自動加算式の冷蔵庫は、ソフトドリンクが200円と手頃だが、持ち込み用と書かれたスペースには500ミリのペットボトルさえ入らないので不便。

また、製氷機は8、11、14、17階にしかなく、わざわざエレベータに乗って取りに行くのが面倒な上に、製氷機に備え付けてある氷用の容器は、容器はせいぜい4〜5個の氷しか運べない紙コップだ。アメニティは歯ブラシセット、シャワーキャップ、レザーと壁に備え付けられたポンプ式のボディ&ハンドソープとリンスインシャンプーのみで、固形の石鹸はない。タオルは2サイズのみだ。

便利だったのは、照明が細かくオン/オフでき、それがすべてベッドで操作できること。またバスタブの水圧が高く、バブルバスの泡がよく立つが、排水がとてもうるさい。シャワーヘッドはホルダーに掛けてしまうと角度が変えられないのが難。

枕はプラスチックのチップが入ったような不思議な感触で、どうも気に入らなかったので、クローゼットに用意されていた綿枕を使ったが、倉庫から出してきたばかりのようなすえた臭いが気になった。さすがにベッドの寝心地もあまりよくなく、実際にはほとんど眠ることができなかったし、少しうとうとして目覚めたら、体の節々が痛かった。

ビジネスマンの出張や、ヤングカップルのアツアツデートで利用するには、コストパフォーマンスは悪くないし、満足度も高いと思われる。今回利用してみてシティホテルのありがたさを再確認できた。授業料としては安上がりだった。通常チェックアウトタイムは10時だが、ソフトオープン期間中は12時まではレイトチェックアウトの追加料金(通常は1人1時間550円)が不要。

因みにこのソフトオープン宿泊プラン、1日30室限定と書かれていたが、実際にはかなりの稼動だった。他のプランや招待客があるのかもしれないが、様子からすると、1日30室限定というのは、にわかに信じがたかった。

駐車場は、宿泊の場合17時から翌10時までが1,500円、その前後の時間は30分につき250円が加算されていくので、車で宿泊する場合には注意が必要だ。

「ジョージタウン」

このホテルの朝食は、北海道ビアレストラン「ジョージタウン」で提供され、和洋の朝食ブッフェが1,300円だ。税金は別に加算されるが、サービス料は不要。店名から想像して、インテリアにはもっと居酒屋のようなテイストが色濃く出ているのかと思いきや、意外とフツウのレストランの雰囲気だったので安心した。

入口で朝食券を渡すと、席は自由なのでどこでもどうぞと言われ、窓際の明るい席を選んだ。2個所のブッフェカウンターには、まったく同じ内容のものが並んでいるのだが、混雑が緩和されてよい。1,300円という価格を考えれば、内容は一通りそろっており、味も悪くはないと感じた。

サラダ洋食は、卵料理がスクランブルのみ、パンは2種のみ、ミートはソーセージのみ、フルーツはオレンジ、グレープフルーツ、パイナップル。その他に、サラダと温野菜があった。和食はいろいろなおかずが並んでいたが、目玉になるものがなかった。

2000.11.15
レンタルルーム
横浜桜木町ワシントンホテル Standard Single
怒-5

所詮ビジネスホテルと言ってしまえばそれまでではあるが、あまりのお粗末さにあきれ返ってしまった。深夜のフロント係は商品知識もサービスもコンビニやビデオレンタル屋のアルバイト以下。渡された鍵では客室扉が開かず、散々待たされあげくに係がマスターキーで扉を開ければ中には他の客がいた。

部屋は新しくてキレイだったが、税込で12,000円近い料金には値しない。ワシントンホテルに多くを求める気など元からないが、値段の割にひどすぎる。ただ部屋を利用できるだけの施設ならホテルと名乗らず、レンタルルームというような呼び名を考えた方がいいかもしれない。今後ここに泊まるくらいならタクシーを飛ばして自宅に戻るだろう。

Y.K.