1998.05.21
将校クラブ
「コミュニティクラブ」キャンプ座間
楽-3

オペラの公演のためキャンプ座間に出かける機会があった。ゲートから先は普段はなかなか入るチャンスがない。一歩足を踏み入れればそこは何もかもアメリカ国内と変わりなく、違うといえば道路が日本と同じ左側通行なことくらい。バーガーショップのナプキンやコーヒーの砂糖どれを取っても、日本製のものはない。オペラのリハーサルの合間にピザとソーダが振る舞われるが、これがまたたまらなくおいしい。カリフォルニアスタイルのふっくらした生地にたっぷりの具が乗っていて、一切れのサイズがとても大きく、一切れでおなかいっぱいになる。

ところかわって、リハーサル終了後に入ったクラブ内のレストラン。アメリカンスタイルのステーキからTENDONまで、バラエティーに富んだというか、脈絡なくというか、おもしろいメニュ構成。抑えた照明に高い天井と淡いブルーのテーブルクロスがリゾートのような雰囲気を作り出している。

給仕たちはみなよく働き、友人曰く「私はこれでメシを食べてますって感じですね」というくらいプロフェッショナルな気位がある。運ばれてきたステーキの焼き加減を見て、ウエートレスが「これはミディアムレアじゃない!」といって、これでもいいといっているのに、キッチンに持ち帰って大きな声で「ちょっと!ステーキ!」とクレームを付けてくれた。このパワーには圧倒されながらも思わず楽しい気分にならずにはいられなかった。日本にいながらにしてのアメリカ旅行。普段できない経験をした。

Y.K.