1998.05.03
不思議と元気なベーカリーレストラン
「サンマルク」あかね台
怒-4

最近ベーカリーレストランが元気だ。特に昼時や週末は催事場並みに盛り上がっている。焼き立てパンが食べ放題で、いろいろな種類のパンを次から次へとすすめてくれる。はっきり言って、このパンとコーヒーがあればもう何もいらないのだが、それだけ食べて帰られたのでは商売にならないので、一応レストランとしての体裁を整えている。

やや高めの価格設定をしている料理についてはこの際目をつむるとしても、サービスのあり方については一言いいたい。昼時で混み合う時間ならばある程度の待ち時間はしかたないにしても、6組待つのに50分かかるとしたらどうだろう。それも店内に、片づけられて直ぐに客を案内できる準備が整っているテーブルがいくつも空いているにもかかわらず。なぜ案内できる席が空いていても通さないのかを尋ねたところ、席に案内しても結局料理が出るまでにお待たせするので同じことだ説明された。

空席があるのに入り口でたって待たされるのと、料理が出るまで多少時間を要したとしても、席について自慢の焼き立てパンを頬張りながら料理を待つのとではわけが違う。席についてから、周囲の状況を見てみると、料理は待たされることなく提供されているが、従業員たちは空いた皿を一向に下げようとしていない。だから、客が帰ったテーブルには空いた皿が散らかったままだ。

さらにその空席は20分以上そのままの状態で放置されている。入り口ではまだ客が列をなしているのにだ。人が食べ散らかしたテーブルは見ていても気分のいいものではない。十分な数の従業員はいとも優雅にゆったりとサービスしているつもりのようだが、客を馬鹿にしているようにしか見えなかった。忙しく活気のある店ならば、むしろ快活に楽しそうに仕事して欲しい。

待たされている客の苛立ちをよそに自分のペースを崩さずにいられる彼らは本当にサービス業に向いているのだろうか?マネージャーはこの状況を人手不足のせいにしていたが、単に方針の誤りと教育の不行き届きだと思う。それでも客は次々やってくる。繁盛している。誰も文句を言わない。世の中どうなっているんだろう。中身がなくて体裁だけの店が今人気だ。

近所なものだから、性懲りもなくその後も夕食時に2度行ってみたが、なんら変化なく同じ失態が当然のごとく続いていた。夕食時は昼間の活気が嘘のように静か。もう一つ驚いたことに、今時コーヒーのお代わりが自由でなく、定価を請求される。また、エスプレッソとアメリカンがあるといい選択させられるが、エスプレッソといえどもアメリカンとさして変わらないうすさ。

Y.K.