1996.09.28
料理長おすすめ献立
「雲海」パレスオンザヒル沖縄
喜-3

パレスオンザヒル沖縄の日本料理店「雲海」は、このホテルがリージェント沖縄だった時代には「うえのや」と名乗っていた。当時旨いものナシとまでいわれた沖縄で、安心して料理人の腕による料理を食べられる数少ない名店のひとつだった。

ホテル名が変わると同時に「うえのや」は「雲海」と改名したが、当時の料理人がそのまま店を引き継いでいる。全日空ホテルズの日本料理店はどこでも「雲海」という店名であることは承知しているが、それでもこの店だけは「うえのや」のままにしておいて欲しかった。

最近になってフィットネスルームなどをつぶし、メインバー「パレス」と鉄板焼「うえのや」をオープンさせたが、いずれの店も既存の店とインテリアのテイストが違い過ぎ、パブリックスペースの洗練された空間から店内に入ると拍子抜けをする感がある。

今回、日航アリビラの帰りに昼食を取ろうと思い、パレスオンザヒルに立ち寄った。海岸のリゾートホテルとはまた違った落ち着きがあり、懐かしさとあいまってくつろいだ気分になれる。食事は迷わず「雲海」に入った。週替わりの料理長オススメ献立が目当てだった。この週は、鯛のお造り、鯛ちり蒸し、和風コロッケのほか、煮物、酢の物など、膳の上はけっこうな賑わいを見せていた。この上デザートまで付いて2,000円。夢庵も真っ青。サービスは大変快適で、食前食後にそれぞれオシボリが出され、お茶は3種類提供される。

その他「おひるの会席膳」は一汁七菜で4,500円税・サ込みだ。東京なら10,000円は下らない内容だと思う。おとなり「ル・パティオ」でもランチは1,600円で、更に昼夜共に1,500円で仏、独、南ア、ポルトガル、西、チリ、以上6ヶ国のワインが飲み放題になるプロモーションを開催中。非常にコストパフォーマンスに優れたレストランだ。

Y.K.