1996.09.05
一見客
京懐石「瑞芳」相模大野
哀-2予約無しで出向いたところ、まるでこられては困ると言うような出迎えを受けた。ベッドタウンには不釣り合いにドレスアップした女性と、スーツの男3人。それだけで威圧感たっぷりだったろうし、お昼時でお客さんが重なり、入り口付近で状況をコントロールしきれず、パニックに陥りそうな心境の表われが、「来ないでよ」と取られかねない困惑の表情を作ったのだろうと、よきに解釈したが、出だしの印象が上々だと言うわけにはいかない。
サービス料が必要となる座敷に落ち着き、最もよい料理を注文した。なにせ、接待というか親睦。自分の楽しみのためだとしたら、この店で昼から散財しようとは思わない。オツキアイも大変なのだ。座敷は4人には十分すぎる広さで、床の間にはちゃんと季節の花まで活けてある。料理もなかなかのもので、思いのほかおいしかった。
サービスは昼はパートのオバチャンばかりらしく、料理を運べども、何の説明もせず、慌ただしそうに立ち去る。そんなにぼくらって恐面か?品書きもなかったから、なにを食べているのやら。帰り際には靴を並べるでもなく、靴べらを差し出すでもなく、サービス料と言うのは単に室料を指すんだと納得した。今度来ることがあれば、暇な時か、夜にしようと思った。
Y.K.