1994.09.29
映画祭を襲った台風
ホテル日航プリンセス京都 Deluxe Room
怒-3

例年は東京で開催される東京国際映画祭が、今年は京都で開かれるというので、様子を見に立ち寄った。京都ホテルに泊まりたかったが、満室だったので日航プリンセス京都にした。予約の際、料金表を見ながら、一番高いタイプのツインルームを選んだ。料金表には、選んだ料金の脇に星印が付いており、それはニッコーフロアの客室であることを表していた。

チェックインを済ませ案内された客室は、想像していたものと違っていた。ニッコーフロアではなく、そのひとつ下、つまりレギュラーフロアの最高層の客室で、しかも、思っていたよりもずっと狭かった。その疑問をただちに係に投げかけたが、この向きが一番眺めがいいとか、ツインでは一番条件がいい部屋だと言って丸め込もうとする。

ロビーからブローシャーを持ってきて、改めて眺めてみたが、このタイプの客室の写真は載っていない。だが、デラックスとキャプションの付いた客室は、これよりも広くて立派に見えるので、まったく納得がいかなかった。何度か利用して客室のカテゴリーを把握していれば、もっと強く文句も言えただろうが、初めての利用であり、客室の形状が画一的でないので、なんとも判断が付かない。もしホテルが間違ってなく、これが最も高級なツインルームだとしたら、カテゴリー分けを考え直した方がいい。

広さは40平米はないと思う。標準的なレイアウトだが、よくあるホテルルームに比べると、窓際の部分にゆとりがあり、ソファがゆったりと設置されている。バスルームはタイル張りで、シャワーブースはない。他にこれと言った特長は見られなかった。なんとなく損をした気分で過ごさざるを得なかった。

映画祭は台風の影響で混乱していた。クローズしている映画館もあった。市内の移動中も強風が吹き荒れ、徒歩の時には何度も危険な思いをした。予定では食事を外に出掛けてとることになっていたが、天候を考えて館内で済ませることに。ロビーの脇にあるオールディダイニングでアラカルトにて注文した。サービスは若い女性が行い、とても清楚で奥ゆかしいサービスだと感心した。

ロビーはブローシャーの写真で見るよりも、ずっとこぢんまりとしている。瀟洒で明るい造りは、プリンセスの名に相応しい。部屋のことがなければ好印象だったに違いない。

Y.K.