1993.06.25
キャスト
シェラトングランデトーキョーベイホテル&タワーズ Towers Room
楽-1今回は金曜日の利用だったこともあって、いつものようにスイートへのアップグレードはなかった。定価で36平米の部屋に宿泊するのは、非常に惜しい気がしてならないが、チェックイン後では後悔先にたたず。せめてのも救いは、インペリアルスイートを2ベッドルームとして使用する際、ホストベッドルームとなる客室にアサインされたので、一般のタワールームより一層豪華なつくりになっていることだ。
ソファはレザー張り、チェストなどの家具も細かい細工が施されたもので、ベッドスプレッドは超厚手のしっかりした生地を使用している。インテリアの色調は落ちついているが、家具に使われている真鍮の取っ手などが、アクセントとなり、きらびやかな印象がある。
バトラーたちのサービスはスピーディでにこやか。マネージャーの教育がよく行き届いていると、いつもながら感心させられる。若い従業員が、誇りと謙虚さを併せ持って熱心にサービスする姿は、ディズニーランドのキャスト以上にぼくを楽しませてくれる。
アメリカンカントリースタイルのパブレストランで、ビール片手にワイワイやるのがお似合いの店だ。メニューは多国籍で、おつまみ感覚のものから、ボリュームあるバーガー類まで取り揃え、低予算で存分に楽しめる。今回が、ナン、ロックフォールのサラダ、魚介類のフライバスケット、ベジタブルフリッター、ナシゴレン、ワンタンのフライなどと共に、トロピカルカクテルを楽しんだが、揚げ物を多く注文し過ぎた上に、どのフライもコロモが厚く、すぐにおなかいっぱいになってしまった。
味は期待しない方がよい。この日はカントリーカウボーイたちのステージがあり、そのファンのお客さんたちで、おおいに賑わっていた。ステージは楽しく上手だったが、あまりにもステージに近すぎる席だったので、食事中会話があまりできなかった。その辺の好みを確認した上で席に案内してくれると、よりありがたいのだが。また、従業員の質はホテルらしからぬ雰囲気で、特に偉い人たちは極道風でコワい。
ザ・サミットがクローズだったため、タワーズコンプリメンタリーの朝食は、ルームサービスまたは「グランカフェ」を利用するように案内された。ルームサービスは飽きたので、久しぶりに「グランカフェ」の朝食を食べに出掛けた。タワーズの朝食券を出すと、メニューからなんでも好きなものを好きなだけ注文できると案内されたが、ブッフェを選んだ。ヒルトン同様、和食も若干用意されており、2,700円の値段が付いているが、内容はこの値段にしては貧弱だと感じた。
例えば、フルーツはパイナップルやオレンジ、グレープフルーツ程度で、メロンやパパイヤはない。チーズはカマンベールのみだ。ジュースはもちろんチルドオンリー。サービスは従業員の歩き方ひとつとっても洗練度に欠け、せっかくの開放的な雰囲気をかき乱していた。庭園を見渡す、天井の高いアトリウム内にあるこの店は、朝が一番似合っている。その雰囲気をもっと大切にして、爽やかな朝食を演出して欲しい。
ベイラウンジ
金曜の夜。混んでいないわけがないが、従業員たちは相当疲れ切っているようで、気の毒に思った。入口で案内を担当していた黒服は、「席を片づけますので、お待ちください」と、やつれた表情で、笑顔をまったく見せずに言って、席が片付くのをぼくらと一緒に見守っていたが、そんな暇があったら、他の作業をひとつでも片づければいいのにと思った。
席が用意できて案内されたが、「お待たせいたしました」などの言葉は出てこなかった。ここでは、ディズニーランド内同様、待つことは当たり前なのかもしれない。また、料金的にも高いと感じた。ナイトキャップとしてカルバドスを一杯飲んだだけだが、歌を一曲聞かされてチャージが1,500円付き、サービス料と税金を加算すると4,000円弱になる。チェイサーもつけてくれなかったのに、何がサービスだというのだろう?
Y.K.